中学校国語科におけるコンピュータを活用した課題解決型学力調査問題の開発

2012 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 24531167
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: National Institute for Educational Policy Research
• Principal Investigator: 杉本 直美 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 学力調査官 (40562450)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 冨山 哲也 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (10413907)
• Project Period (FY): 2012-04-01 – 2016-03-31
• Keywords: 学力調査

Research Abstract

本研究は，中学校国語科における思考力・判断力・表現力等の能力を測定するために「全国学力・学習状況調査」のＢ問題における課題解決の過程をコンピュータ上に再現し，より実際の学習場面に即した調査問題を開発するものである。具体的には，次の点を研究し，開発する。
１）過去の「全国学力・学習状況調査」のＢ問題から特徴的なものを選び，コンピュータを用いて調査できる問題として作成し直し，その有効性と課題を分析する。
２）１）の精度を上げるために，PISA調査の「デジタル読解力調査（コンピュータ使用型調査）」を含む，コンピュータを使用した学力調査問題について調査する。
・「全国学力・学習状況調査」のＢ問題を整理，分析。Ｂ問題における課題解決型学力調査問題を参考に，コンピュータを活用した課題解決型学力調査問題案を作成。より実際の課題解決の場面をシュミレートした調査問題にすること，学校現場で使用可能なものにすることを意識し，思考力・判断力・表現力等を調査するというＢ問題の理念を生かしつつ，コンピュータ上での調査が有効である独自問題を作成。
・コンピュータを使用した学力調査に関する文献・資料収集。各都道府県の学力調査問題等のWeb配信システムを，その内容とともに調査。国内における配信システムは，紙媒体の問題配信が中心であり，本研究で目指すコンピュータ活用の方向性とは異なるものであることを確認。なお，海外における調査はしていない。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究においては，作成した調査問題をコンピュータ上で解答できるように加工することが必須である。しかし，研究の過程において，本研究で目指す調査問題を加工するプログラミング委託料が，当初計画していた予算より高額になることが判明。数社に見積もりを依頼したが同様であった。そのため，予算に合わせて問題数を減らすこと，本研究で支払える金額の加工技術で可能な問題にすること等，研究計画の大幅な見直しを行ったため。

Strategy for Future Research Activity

１）本年度作成した課題解決型の調査問題１題（45分で行う調査問題）をコンピュータ上で解答できるように加工する（業者委託）。
２）中学校１校１学級（第１学年）に協力を依頼し，１）で作成した課題解決型の調査問題を試行。各生徒の調査問題を解答する過程のログを分析。また，質問紙調査及び，数名の生徒にインタビューを行い，分析の材料とする。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

今年度繰り越した分も含み，そのほとんどをプログラミング委託料に充てる。