• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

幼・小・中学校における睡眠教育プログラムの発展化と実用化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24531198
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionShiga University

Principal Investigator

辻 延浩  滋賀大学, 教育学部, 教授 (00378431)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords教材開発 / 授業研究 / からだ教育 / 睡眠 / 保健科教育
Research Abstract

辻らが開発した睡眠教育研修プログラムを滋賀県内の幼稚園および小学校に適用し効果を検証した。
幼稚園では、守山市内の幼稚園を対象に園児の睡眠の実態調査を実施した(6月)。その結果、就床時刻の遅れが課題とされた。これを踏まえて9月に教員および保護者を対象に睡眠科学研修会を実施し、さらにその知見を基に睡眠教育実践に取り組んだ(9月~12月)。実践の結果、M園(96名)では、保護者の睡眠に対する問題意識が高まり、園児の休日前の就床行動に改善がみられた(9時までに就寝する割合43%→57%)。
小学校では、近江八幡市教育委員会と連携して、市内教職員の睡眠教育研修会(6月、8月)および保健の授業研究会(10月)を実施した。6月の研修会に参加した教職員(28名)の評価では、「大変よかった」が26名(93%)、「よかった」が2名(7%)で、全員から好意的な評価を得た。内容的には、睡眠の科学的知識の習得と活用の重要性、睡眠教育教材の活用の必要性、睡眠を中心とした子どもの生活習慣改善の重要性に関する記述が認められた。授業研究会における授業者の評価では、児童の睡眠に対する意識に変化がみられたこと、自らの生活習慣を見直すことの大切さを実感させることのできたことが成果として認められた。課題としては、授業者が睡眠の科学を理解し教材を有効的に活用する指導方法の工夫があげられた。初任教員1名を対象とした調査では、研修の満足度:4、睡眠科学の理解度:3、睡眠教育教材の活用度:5、睡眠教育の重要性:5(いすれも5段階評定)の授業者評価を得た。
これらの結果から、睡眠教育研修プログラムの実用化を進めていくためには、大学と教育委員会および学校園が連携して睡眠の科学に関する研修機会を増やすこと、その活用に向けて共同検討する場を組織すること、モデル授業の公開と検討の場を持つことの重要性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、辻らが開発した幼・小・中学校の睡眠教育プログラム(研修プログラムを含む)を、県教育委員会および市町教育委員会との連携のもとに発展化と実用化を図ることを目的としている。平成24年度では、新たに守山市および近江八幡市の研究所や教育委員会と連携し、その効果が確かめられた。また、教員の経験年数にも着目し、初任教員に対しても一定の効果が認められた。研修プログラムや教材の改良点についても幾つか見いだすことができた。
海外における睡眠教育実践の調査については、台湾の児童生徒を対象とした調査を実施することができたが、分析と考察が残された。また、オーストラリアを対象とした調査については当該倫理委員会の承認手続きに時間を要し、次年度に実施することにした。

Strategy for Future Research Activity

(1)海外における健康教育調査(健康科学先進国の調査):健康教育に関しては、日本は欧米に比べると教条的・理念的な実践に終始している。そこでオーストラリアにおける健康科学実践について調査し、睡眠教育プログラムの発展化に活かす。
(2)小学校の学級活動および総合的な学習の時間における睡眠教育プログラムの作成と実践化:小学校体育科(保健領域)の睡眠教育プログラムをもとに、特別活動(学級活動)および総合的な学習の時間のプログラムを作成し、実践化を図る。
(3)小学校における睡眠教育副読本の作成と実践化:教師用の睡眠教育ハンドブックをもとに、児童向けの授業用副読本を作成する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

(1)消耗品費39,838円:副読本や調査票の作成に関わる印刷費(用紙、プリンターカートリッジ)ならびに複写費等。
(2)旅費230,000円:オーストラリアにおける調査旅費。研究協力者の旅費。学会への参加旅費等。
(3)人件費・謝金:180,000円:ビデオ撮影等の研究補助者(学生)に対する謝金。海外での調査協力者に対する謝礼(消耗品)等。
(4)その他900,000円:授業用副読本の制作費。調査票の郵送費ならびにデータ処理に関わる業者委託費等。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 生活・学習習慣改善に関する調査研究(2年次)2013

    • Author(s)
      山本毅、辻延浩 他8名
    • Journal Title

      平成24年研究紀要

      Volume: - Pages: 4-40

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi