2013 Fiscal Year Research-status Report
現代韓国における道徳科カリキュラム改革の分析的考察
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24531212
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
関根 明伸 国士舘大学, 体育学部, 准教授 (10364449)
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Keywords | 韓国の教育 / 道徳教育 / 道徳科 |
Research Abstract |
平成25年度は、本研究の中間の年度にあたるため、前年度からの調査の継続と初期的な研究成果の発信年度として位置付けた。 まず6月の訪韓では、「2009年改訂教育課程」、「2011年改訂教育課程」「2012年改訂教育課程」における初等学校および中学校の「道徳」に関する文教政策資料、また国家基準カリキュラムと教科書、さらに「生活の手引き」等の一次資料の収集に努めた。次に平成25年6月15日~17日にはソウル教育大学で聞き取り調査を実施し、国家政策としての近年の道徳教育の動向について調査した。また同月18~19日には、現職の初・中・高校の教師に対してインタビュー調査を実施し、近年の道徳科カリキュラム改革に対する現場の反応や実施上の課題に関する意見の収集に努めた。 平成26年2月27日~3月1日にも再度訪韓し、初等・中学校の現職教師にインタビューをするとともに、教育現場での方法や評価の具体的な例について調査した。 研究成果の発信としては、一次資料に基づいたこれまでの成果について、学会の自由研究発表と研究紀要、そして著作の執筆というかたちで実施した。2013年5月23日(木)~5月26日(日)に台湾で開催された東北アジア文化学会で自由研究発表、2013年10月26日(土)に沖縄国際大学で開催された韓国日本近代学会での自由研究発表、そして2013年11月2~3日に札幌国際大学で開催された日本道徳教育学会において自由研究発表を行った。論文は、武蔵野大学教職課程研究年報に、「韓国の国公立高等学校における宗教教育の現在 ―「倫理と思想」の教育方法学的検討―」を発表した。さらに、著書は2013年10月に『道徳の時代がきた!』教育出版において、「韓国の道徳教育から何を学ぶか」および「教員養成のあり方を考える」を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、やや遅れ気味ではあるがおおよそ順調に研究が進んだといえる。予定したとおり、2回の現地調査と、初期段階における研究発信を実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、3年間の研究のまとめの年度となる。これまで収集した資料の整理と分析、さらに研究成果と学会での研究発表や論文発表として積極的に発信していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現地での調査日程が短かったことにより、予定よりも旅費の支出が抑えられた。 次年度ではこれまでの研究成果を積極的に発信していくために、各学会出席等への旅費などに積極的、計画的に活用していきたい。
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