2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24531218
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
大矢 隆二 常葉大学, 教育学部, 准教授 (50554276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 宏 常葉大学, 教育学部, 教授 (20022296)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 投能力向上 / 小学校体育 / 学習プログラム / テキストマイニング / 運動有能感 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、投能力向上を意図した動きづくりを実践し、遠投距離、動作分析、自由記述の検証をもとに学習プログラムを開発し、投能力向上の実現に大きく寄与することを目的とした。学習プログラムは、S市小学校第3学年および第5学年において予備調査を行うとともに、先行研究の技術的手法を考慮し、学習プログラムの信頼性を高めた。 学習プログラムの試技内容は、1.肩、肘、手首の一連の動作と上体のひねりを加えた投げ方、2.体重移動および投射角度を意識した投げ方、3.ステップを加えた投げ方とした。これらの学習プログラムを同市小学校第4学年に3ヶ月間に3回(45分/1回)実施し、有効性を検証した。遠投距離の測定結果を、学習前後の平均値の差を統計的に分析した結果、男女とも1%水準で有意な差が認められた。これは、学習プログラムを実践する過程で動作感覚が身に付き、有効に作用したものと考えられる。結果、投動作習得の初期段階では肩、肘、手首の動かし方、体重移動やステップ法の学習に中心をおくことで遠投距離が伸びる可能性があると考えられた。動作分析では、遠投距離と初速度との関係が強いことが確認され、遠投距離の数値が高くなるほど、初速度の数値も向上するという結果を得られた。すなわち初速度を高めるための学習に効果があったことが明らかになった。しかし、遠投距離に相関が高い他の2要因(投射高、投射角度)については、相関が見られなかった。感想文のテキストマイニングからは、段階的な学習課題を提示し動きの習得が伴えば、児童の自己効力感を生み達成を予見できることにつながると予測できた。本研究で用いた学習プログラムは、改善の余地があるものの、全体的には遠投距離を向上させるのに有効であることが明らかになった。本研究の知見は、こうした客観性の高い研究への重要な手がかりになると考えられる。尚、学習プログラムはデジタル化し配布準備を整えた。
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Research Products
(6 results)