2013 Fiscal Year Research-status Report
ボールを捕ることが苦手な児童を対象とした「捕る」動きの指導プログラムの開発
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24531223
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Research Institution | Minami Kyusyu University |
Principal Investigator |
宮内 孝 南九州大学, 人間発達学部, 教授 (70586015)
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Keywords | 捕球 / 教材 |
Research Abstract |
平成成24年度に試みた授業実践における児童の捕球動作の変容分析に取り組んだ。本実践は,ボールを捕る動きを高める視点から,小学校低学年の子どもを対象として教材を開発し,その教材を用いた実践である。この実践の単元最初と最後に行った捕球にかかわる簡易スキルテストの比較から,授業成果の一端が確認できた。また,形成的授業評価においても,良好なスコアが得られるなど,低学年段階の教材として適切な教材であることがうかがわれた。特に、飛んでくるボールの動きにあわせて移動できなかった児童が、本実践終了時には、自分が立っている位置から前方向と左右方向に2m程度に飛んでくるボールであれば、移動して捕球することに成功することが多くなった。 これらの分析から、ボールゲームの入門期といえる低学年の時期に,ボールを捕る動きそのものはもちろんではあるが,ボールの動きを読んで動くという感覚的な学習を潤沢に経験させることは極めて重要であることが示唆された。 このことから、自分のからだと対象物との位置関係や対象物の大きさや動きの情況を読み取るカンを身につけさせることを意図した学習が重要であり,それに相応しい教材が必要になる。今後は、ボールの軌道をやさしくしたり,幇助具を用いたりするなどしてボール操作の負担軽減を図る。それによって,ボールの動きを読みながら,移動することに注意が向けやすくなる教材づくりに取り組み、捕球指導プログラムの作成に取り組みたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過去2年間において計画した通りに授業実践を行われた。そのため、本研究の最終年度である平成26年度に計画している捕球指導プログラムの作成準備は整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、捕球指導プログラムの作成が本研究の課題である。この指導プログラム作成においては、今までの研究から得られた知見をもとに作成するとともに、小学校において日々実践をされている先生方とともに検討しながら、体育授業において有効に活用できるプログラムにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画してい授業実践の時数が少なくなったことにより、実践にかかわる経費や授業分析のための人件の支出が減額となった。 捕球指導プログラム作成のための指導実践を計画し、その経費として使用する。
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Research Products
(3 results)