2013 Fiscal Year Research-status Report
小学校低学年を対象とするリテラシー・アセスメントに基づく学習支援プログラムの開発
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24531236
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
安藤 壽子 お茶の水女子大学, 学校教育研究部, 教授 (10619175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸口 裕二 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (50597739)
原 惠子 上智大学, 外国語学部, 准教授 (00583741)
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Keywords | リテラシー・アセスメント / 小学校低学年 / 読み書き障害 / ディスレクシア / 学習支援プログラム |
Research Abstract |
平成25年度は、①リテラシー・アセスメント(Easy Literacy Check,以下ELC)の検査としての信頼性・妥当性の検証と学年ごとの基準値を求めるためのデータ収集、②ELCの結果に基づく読み書き障害児のための学習支援プログラムの開発、に着手した。 ①については、A市公立小学校2校において、2・3年生300名を対象にELCを実施し、学年ごとの基準値を算出した。併せて実施した標準化された読書力検査との相関によってELCのアセスメント検査としての信頼性と妥当性について分析を開始した。 ②については、A市教育委員会及びA市公立小学校の研究協力により、情緒障害通級指導教室利用児童50名を対象にELCを実施し、そのうち読み書き困難がある児童をピックアップし、ELCの結果に基づく読み書き困難のサブタイプ別グループを構成し、教師によるサブタイプ別学習支援プログラムの作成と実施に関するスーパバイズを行った。また、NPOにおけるディスレクシア指導を継続し、学習支援指導例を蓄積した。 さらに、B町子ども支援課による読み書き障害の早期発見・早期介入システムの構築に関して、小学校就学期のELCを活用した読み書き障害スクリーニングとそれに基づく学習支援の方法論について指導助言を行った。 また、教員や支援者のためのディスレクシア指導研修セミナー及びフォローアップ研修(各2回)を開催し、ディスレクシアの理論と指導法等に関する啓発を行うとともに、ELCによるアセスメントからその結果に基づく学習支援についてスーパバイズを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は小学校低学年を対象とするリテラシー・アセスメントとそれに基づく学習支援プログラムの開発を目的とする。平成25年度の課題は、3年計画の2年目として、開発したアセスメント(ELC)の有効性を検証するとともに、アセスメントから学習支援へのプログラム作成のための材料を蓄積することであった。ELCの有効性については小学校低学年を対象とする標準データを収集し学年別基準値を得た。学習支援については、通級指導教室におけるELCによるアセスメントから読み書き指導への実践例をまとめ、NPOにおけるディスレクシア指導の蓄積を行った。平成26年度はこれらの成果をまとめ、ELCと学習支援を繋ぐプログラムを完成させる。
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Strategy for Future Research Activity |
リテラシー・アセスメント(ELC)と学習支援プログラムをまとめてパッケージ化し、通級指導教室における読み書き指導プログラム、個別的なディスレクシア指導プログラムとして提案し、学会発表、論文作成、小冊子作成等により発表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
節約できた経費を印刷製本費等の不足が推測される次年度に合算する 最終年度のまとめと学会発表、報告書や冊子等の作成を行う
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Research Products
(6 results)