2013 Fiscal Year Annual Research Report
極低出生体重児に対する医教連携による超早期教育支援モデルの開発
Project/Area Number |
24531253
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
長尾 秀夫 愛媛大学, 教育学部, 教授 (80036483)
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Keywords | 極低出生体重児 / 医教連携 / 学習困難 / 対人関係 / 不器用 / 超早期教育支援 |
Research Abstract |
平成25年の最終年度は、本研究の目的である極低出生体重児の超早期教育・療育支援の実践から以下の成果を上げることができた。その結果をまとめて冊子「極低出生体重児の超早期発達支援の実際~愛媛県での取り組みから~」を作成し、全国の関係機関に配布した。 1.不器用の支援モデルに関しては、小児リハビリテーションの専門機関である子ども療育センターの理学療法・作業療法部に対象児を紹介し、極低出生体重児に共通する課題に特化した個別指導とグループ指導を定期的に行い、遊びや体育・算数・実技教科における問題の改善を図るためのモデルを作った。 2.算数と国語の学習、特に文章題の課題については、公開講座に参加した子どもに対する一斉指導を行うと共に、個別指導を希望する保護者と子どもの中で学生支援員の派遣に了解が得られた学校に研究協力者が通って実際に指導を行った。放課後の個別指導で基本学習パターンを教え、それをヒントカードとして用い、一斉授業で活用することにより、子どもは授業に自信を持って参加するようになった。 3.集団参加や友人関係を促すための支援モデルでは、研究協力者が学習支援員として学校の休み時間に友達と一緒に対象児の興味関心を取り入れた活動をすることで、3~6か月後にはみんなと一緒に学級活動に参加できるようになった。この方法は障害と無関係に集団参加が苦手な子どもに共通した支援モデルであった。 以上の成果は、国際知的障害連盟アジア・大洋州地域会議、日本小児神経学会、日本特殊教育学会、ハイリスク児フォローアップ研究会などで発表した。
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