2013 Fiscal Year Research-status Report
特別支援教育における養護教諭のコーディネーション行動自己評価尺度の開発
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24531271
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
森口 清美 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (80279356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津島 ひろ江 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80113364)
岡本 啓子 畿央大学, 教育学部, 教授 (10382300)
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Keywords | 養護教諭 / コーディネーション / 復学支援 / 医療的ケア / 自己評価尺度 |
Research Abstract |
平成25年度は、地域の小・中学校および高等学校における養護教諭のコーディネーション実践を分析した結果、養護教諭のコーディネーションに必要な行動を抽出した。特別支援学校および地域の学校に在籍している疾病・障がいがある子どもに対し、多職種によるチーム支援を行う際に活用できる養護教諭のコーディネーション行動自己評価尺度(案)を作成した。内容的妥当性の検討として、専門家による検討、パイロットスタディを行った結果、尺度の項目数を33項目に減らし尺度の修正を行った。 さらに、コーディネーション能力育成のための研修プログラムを作成するために、大阪府、奈良県、岡山県の特別支援学校および地域の小・中学校および高等学校の養護教諭を対象に、郵送法による自記式質問紙調査を実施した。 その内容は、養護教諭のコーディネーターとしての役割に対する認識、コーディネーションに必要な行動に対する意識および実施状況である。そのコーディネーションに必要な行動は、1.多職種からの支援を必要とする児童生徒を教育的視点から捉える、2.多職種からの支援を必要とする児童生徒の成長・発達を理解する、3.日常に行う健康管理時に、児童生徒の表情・発言の観察を行い、ニーズに気づく、4.多職種からの支援を必要とする児童生徒の課題やニーズを明確にする、5.誰からどのような情報を得る必要があるのかを判断する、6.多職種間で適切に情報交換をする、7.児童生徒・保護者の思いを受容し共感する、8.日常の養護活動で得た児童生徒・保護者の情報を記録に残す、9.多職種との円滑な関係つくりのためのコミュニケーションを行う、10.児童生徒が通院もしくは入院している医療機関とのつながりをつくる、11.児童生徒・保護者・多職種から収集した情報を整理・分析する、12.コーディネーションの必要性を判断する等の33項目から構成されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、地域の小・中学校および高等学校における養護教諭のコーディネーション実践を分析した結果、養護教諭のコーディネーションに必要な行動を抽出した。さらに、養護教諭のコーディネーション行動自己評価尺度を作成し、アンケート調査を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は,平成25年度に行ったアンケート結果を基に、養護教諭のコーディネーション能力育成のための研修プログラムを作成し、研修会を開催する予定である。その方法は参加しやすい短期研修(一日研修)にし、養護教諭が講義を受けるだけでなく、実践事例をグループワークで分析することを基本にする。研修前後のアンケートでプログラムの評価を行いその結果を基に今後も効果的なプログラムの開発を行いたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額が生じたのは、アンケート結果の入力作業を業者に依頼する予定としていたが、アンケートの収集に時間がかかったため、次年度に入力作業をおこなうことになったためである。 25年度予定していたアンケートの入力作業を依頼する予定である。 26年度は、さらに、大阪府、奈良県、岡山県のアンケートを送付した小・中・高等学校にアンケート結果を報告し、養護教諭を対象にコーディネーション自己評価尺度を用いた「コーディネーション能力育成研修」を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)