2013 Fiscal Year Research-status Report
旗多様体の同変K理論におけるシューベルト類と特殊多項式
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24540032
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
池田 岳 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (40309539)
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Keywords | 旗多様体 / 同変K理論 / シューベルト類 |
Research Abstract |
グラスマン多様体の K 理論的 Littlewood-Richardson 規則に対し,集合値半標準ヤング盤において対合を構成するという方法による新しい証明を与え,島崎達史氏との共著が出版される予定である.Soojin Cho 氏との共同研究で,K 理論的 P 関数のLittewood-Rihchardson 規則の予想を定式化できた.その中で,集合値 decomposition tableaux という新しい組合せ論的対象を導入した.この研究は,その後,中筋麻貴氏の協力をえて,アルゴリズム的な観点からさらに考察中である.沼田泰英氏,成瀬弘氏とで GQ 関数のピエリ規則に関連する研究の論文執筆のため整理を行った.成瀬弘氏と L. Mihalcea 氏との共同により,量子同変コホモロジー環のシューベルト類が因子型シューアP,Q関数により表現されることを示し,環の剰余表示等を与えた.論文を投稿中である.関連して D 型の2重シューベルト多項式に関する補足的な論文も準備して修正中である.松村朝雄氏との共同研究により,シンプレクティック型の等方グラスマン多様体の同変シューベルト類を表す二重シューベルト多項式が変形された特殊類に対応する成分を持つパッフィアンの和として表示できることがわかり,論文にまとめた.この結果の D 型への拡張を成瀬弘氏,松村朝雄氏と調べ,ほぼ予想を定式化できた.松村朝雄氏,Thomas Hudson 氏と共同で,ラグランジアン退化跡の K 理論的研究をはじめた.基本的な pushforward 公式の他,GQ 関数に関する新しい知見も得られて,現在進行中である.旗多様体の量子K理論とアフィングラスマンとの著しい関係について具体的な予想を得た.これは内藤聡氏,前野俊昭氏,Changzheng Li の共同研究である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シンプレクティック型の等方グラスマン多様体の同変シューベルト類に対するパッフィアンの和公式は当初は予想しなかった目覚ましい成果である.概要に述べたように,関連する課題が自然に派生し展開している.それにあわせて協力者が得られている.主目標である旗多様体の K 理論のシューベルト類の記述が予想を上回る具体性を持って可能になってきた.
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Strategy for Future Research Activity |
(0) 旗多様体の K 理論においてシューベルト類を記述する多項式の取り扱いについて得られた結果を論文として発表する.概要で述べた,関連する課題を進展させる.具体的には以下のプロジェクトを推進する:(1) K 理論的 P 関数のLittewood-Rihchardson 規則,(2) GQ 関数のピエリ規則 (3) D 型の2重シューベルト多項式に関する補足 (4) 直交型の等方グラスマン多様体に対するパッフィアン和公式,(5) ラグランジアン退化跡の K 理論的研究 (6) 旗多様体の量子K理論とアフィングラスマンのシューベルト多項式の関係.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
原則的にすべて旅費としての使用であるため,あらかじめ完全に正確な見積もりをすることは難しい. 原則的に旅費として使用する.
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Research Products
(9 results)