2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24540061
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
本多 宣博 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (60311809)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ツイスター空間 / 反自己双対計量 / 線形系 / 分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
4次元多様体上の反自己双対計量の研究、および付随するツイスター空間に関する研究を行った。 前者に関しては、スカラー倍による巡回商特異点の最小特異点解消上で定義される標準計量(LeBrun計量)について、その変形を考察した。標準計量自体はスカラー平坦ケーラー計量であり、特に反自己双対計量である。この標準計量の、反自己双対構造としての半普遍変形空間、およびスカラー平坦ケーラー計量としての半普遍変形空間を、ユニタリー群による表現空間として具体的に決定した。特に、上記最小特異点解消の任意の小変形に対して、スカラー平坦ケーラー計量が保たれることを示した。その結果、複素射影直線上の任意のアファインC束がスカラー平坦ケーラー計量を許容することがわかった。 後者に関しては、まず4CP2 (= 4つの複素射影平面の連結和) 上の代数的なツイスター空間の分類を行った。4CP2を特別に扱うのは、ツイスター空間の第一チャーン類の3乗が0になることによる。ツイスター空間の構造は反標準写像の構造により、次のように3種類に分類されることがわかった:像の上に双有理(双有理型)、像の上に2対1(二重被覆型)、像が2次元(conic束型)。いずれの場合も像をほとんど完全な形で記述した。続いて、nCP2 (nは5以上)上の代数的なツイスター空間の研究を行った。これらに関しては分類には至らず、上記4CP^2の場合の二重被覆型ツイスター空間の、自然な一般化と見なせるような系列を見出し、それの詳細な構造解析を行った。その結果、これらのツイスター空間は、単独の4次超曲面を用いて記述できることがわかった。
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