2013 Fiscal Year Research-status Report
奇数次元球面内の平坦トーラスに関する未解決問題の研究
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24540066
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
北川 義久 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (20144917)
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Keywords | 微分幾何学 / 部分多様体 / 3次元球面 / 平坦トーラス / 直径 / 剛性 / 正則閉曲線 / 2重接触 |
Research Abstract |
研究代表者は,1980年代後半,2次元単位球面上の正則閉曲線対から3次元単位球面内の平坦トーラスを構成する方法を開発した.そして,この構成法を応用することにより,現在までに,3次元単位球面内の平坦トーラスに関する興味深い研究成果を数多く得た.しかし,3次元単位球面内のクリフォードトーラスの剛性に関する問題など,重要な未解決問題も残されている.このような現状をふまえ,本研究では,研究期間(平成24年度~26年度)内に,次の二つの研究を実施し,この分野の更なる発展を目指すこととした. (研究A)3次元単位球面内の平坦トーラスの直径は円周率に等しいという「直径予想」に関する研究を推進し,この分野における重要な未解決問題である「クリフォードトーラスの剛性」に関する問題の解決を目指す. (研究B)3次元単位球面内の平坦トーラスについて得られている諸定理の高次元化の問題を研究するため,(2n-1)次元単位球面内の n次元平坦トーラスの構成法を開発する. 今年度は,直径予想について重点的に研究した.前年度に,直径予想と2次元単位球面上の正則閉曲線対に関する2重接触予想との同値性を確認したので,今年度は,2重接触予想の完全解決を目指した.そのため,連携研究者との研究打合せを行うとともに,国内で開催された微分幾何学関連の研究集会に参加し,2重接触予想に関連する情報の収集に努めた.さらに,連携研究者と研究打合せを行い,得られた情報を共有するとともに,2重接触予想を解決するためのアイデアについて検討したが,現時点では,完全解決には至っていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
問題解決のための情報収集や研究打合せ等は順調に進んでいるが,2重接触予想の完全解決には至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
研究A については,直径予想と2次元単位球面上の正則閉曲線対の2重接触予想との同値性を確認したので,連携研究者とともに,2重接触予想の完全解決を目指す.さらに,クリフォードトーラスの剛性に関する問題を解決する. 研究B については,(n-1)次元複素射影空間内のラグランジュ平坦トーラスから (2n-1)次元単位球面内のn次元平坦トーラスが自然に構成できることをふまえ,特に,2次元複素射影空間内のラグランジュ平坦曲面の構成法についての研究を重点的に推進する.このような曲面の構造方程式を導き,この偏微分方程式の解の構成法を開発する.さらに,解の2重周期性について研究し,2次元複素射影空間内のラグランジュ平坦トーラスの構成法を確立する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
赤字が出ないように使用した結果,多少の残額が生じた. 次年度以降に請求する研究費の使用計画への影響は無い.
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