2013 Fiscal Year Research-status Report
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24540082
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 堯生 京都大学, 数理解析研究所, 特任教授 (50025467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 聖一 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授(Professor) (60254380)
作間 誠 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授(Professor) (30178602)
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Keywords | 2次元結び目 / 2次元ブレイド / チャート図の変形 / マルコフ型定理 / 4次元トポロジー / 不変量 / ケーリー図 / 数学史 |
Research Abstract |
2次元滑らか結び目解け予想は1助変数族の方法で初等的に解けるのではないかと考えて始めたのが1999年の論文であり、4次元空間内の向き付け可能な曲面を2次元ブレイド、さらにチャートという平面内グラフによって表現する方法が研究分担者鎌田聖一氏によって開発されていた。知られている反例は向き付け不可能な曲面に対するものしかないので2次元ブレイドを使用する限りこの反例について考慮する必要がないのも利点である。 与えられた結び目と自明な結び目との間に交点を許した2次元結び目の1助変数族を構成することは簡単にでき、補空間の基本群の可換性から交点の生成・消滅がカスプによってのみ起こるようにできる。この1助変数族を2次元ブレイドの1助変数族に変換することはマルコフ型定理であって、研究分担者鎌田聖一氏の2002年にAMSから出た本の手法を交点がある場合に拡張すればよく、論文を準備中である。交点は動かないとしてマルコフ型定理を適用するので、最後のカスプに対応するチャートでの変形つまりノードと端点の融合は別途強制的に行う。このことによって、交点が2個以上ある場合に、2重点の逆像が2次元球面と区間の直積の中で絡まることは自然に避けられる。交点数を減らす部分までを定理とした報告を数理解析研究所講究録に発表しており、最終段階で扱うべき対象は交点数1の単純ブレイドの1助変数族に限られる。 数理解析研究所講究録に書いた内容を詳細な論文にすればひとまず研究目的の最低限の目標は達成されると考えているが、25年度はまずは予想の証明完成に全力を挙げるとしてきた。最終段階の検討としては研究発表でも取り上げたように、シーソーゲームの存在可能性も排除し切れていないものの、いくらかの初等的な場合にほぼ帰着した段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度は研究を前半と後半に分け、前半だけでも独立して意味がある部分を執筆する予定であったが、研究分担者が多忙であったことや後半部分の進展もあり論文執筆はこれからとなった。前半部分の概略は既に数理解析研究所講究録に英文で発表しており、そこまででも論文として完成させれば研究としては充分価値はあるものの、研究計画全体として遅れている感は否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
2次元滑らか結び目解け予想を、マルコフ型定理の証明を含め交点数1の1助変数族で自明な結び目につながる場合に帰着する前半部分の論文執筆を行うとともに、後半部分では帰着された場合の予想を考えている結び目は種数1であることを充分意識しながら語の変形問題として特別な樹木型をしたケーリー図を活用して解決する。 また、その発展のひとつとして数学史を含む数学の研究全般にかかわる研究を並行して進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究実施がやや遅れているためである。実際、前年度購入予定であった物品購入を実施したものの、全体として実施が後年度にずれ込んでいる。 使用計画が半年から1年遅れているものがあるが、研究推進を第1としながらも、本来の使用計画を少し遅れ気味で実施する予定である。
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Research Products
(8 results)