2016 Fiscal Year Annual Research Report
Solving the smooth unknotting conjecture in dimension four and its development
Project/Area Number |
24540082
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松本 堯生 京都大学, 数理解析研究所, 特任教授 (50025467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 聖一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254380)
作間 誠 広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (30178602)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 2次元結び目 / 2次元ブレイド / カスプ / チャート図 / マルコフ型定理 / 4次元トポロジー / 不変量 / 数学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2次元滑らか結び目解け予想は1助変数族の方法で初等的に解けるのではないかと考えて研究を始めた。その後、4次元空間内の向き付け可能な曲面を2次元ブレイド、さらにチャートという平面内グラフによって表現する方法が研究分担者鎌田聖一氏によって開発されたので、有効な方法としてこれを活用することとした。 与えられた2次元結び目と自明な2次元結び目との間に交点を許した2次元結び目の1助変族を構成することは簡単にでき、補空間の基本群が可換であることから交点の生成・消滅はカスプによってのみ起こるようにできる。この1助変数族を2次元ブレイドの1助変数族に変換することはマルコフ型定理であって、研究分担者鎌田氏がアメリカ数学会から出版した本の手法を交点がある場合に拡張すればよく、現在はその準備段階の共著論文が印刷中である。2次元ブレイドの1助変数族の交点数が2以上の場合に複数の交点数が1である単純2次元ブレイドの1助変数族の組に分解できることは数理解析研究所講究録で既に発表している。 28年度は雑誌「数学」に載せた論文で解け予想の重要性を再確認し、数理解析研究所講究録で得た結果を用いて次の結果を得、4次元トポロジー研究集会で発表した。「マルコフ型定理が正しいと仮定するとき、2次元滑らか結び目の補空間の基本群が無限巡回群ならば、自明なトーラス結び目を連結和すると自明なトーラス結び目になる。」という結果であり、この結果の証明を改良して所期の結果を得るには、特別な2次元ブレイドの変形の詳しい解析や種々の幾何構造の活用など多角的な研究も重要となる。
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Research Products
(20 results)