2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24540093
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
高倉 樹 中央大学, 理工学部, 教授 (30268974)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 重明 中央大学, 理工学部, 教授 (60166212)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | シンプレクティック商 / 余随伴軌道 / 旗多様体 / ベクトル分割関数 / ウェイト多様体 |
Outline of Annual Research Achievements |
コンパクト単純リー群の余随伴軌道の族から直積・商などの操作により定まる空間のトポロジー・幾何についての研究を継続した。特に、重複度多様体や多重ウェイト多様体のコホモロジー環の構造や位相型の特定について考察した。同時に、上記の空間の代数的・組合せ的対応物である、リー群・リー環の既約表現の族からテンソル積・部分空間などの操作により得られる次数付きベクトル空間の構造の研究を継続した。その際、ベクトル分割関数とその連続版であるベクトル体積関数が重要な対象となる。 今年度は主に、A型の特殊多重ウェイト多様体の位相型について詳細な考察を行った。前年度までにこの空間が射影空間束の塔として表されることがわかっていたが、その塔にどのような射影空間束が現れるかを明示的に記述することができた。その結果、この空間のコホモロジー環が非常にきれいな形に表示されることがわかった。さらに、組合せ論への応用として、A型の特殊ベクトル体積関数を特徴づける微分方程式系が得られた。 これらの背景には、幾何学的、代数的、あるいは組合せ的に興味深い構造が関わっていると思われる。また、特殊多重ウェイト多様体の退化に伴う振る舞い等、派生する問題も多くある。引き続き今後の課題としたい。 なお上記の結果を、ICM2014サテライト研究集会「Topology of torus actions and applications to geometry and combinatorics」(Daejeon) において発表した。この他に、研究分担者三好は、結び目を平面への沈めこみの逆像として実現する構成についての研究成果を、Instituto de Ciencias Matematicas (Madrid) で発表した。
|
Research Products
(3 results)