2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540107
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
宇野 力 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20282155)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 祥司 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (30534044)
|
Keywords | 逐次解析 / 二段階法 / 漸近有効性 |
Research Abstract |
正規母集団の母平均に対する固定幅の信頼区間を構成しようとするとき,母分散は未知であるが既知な下限をもつ場合には,Steinタイプの二段階法は2次の漸近有効性をもつ。この二段階法について,Isogai, Uno and Takeuchi (2012)はさらに高次の漸近的性質を示したが,その漸近展開式の中には有界ではあるが極限がわからない項が含まれていた。Uno (2013)はその極限がわからなかった項の極限値を示し,逐次信頼区間の被覆確率の高次漸近展開式を示した。この研究成果は,Mukhopadhyay and Duggan (1999)で扱っている諸問題にも適用できることが確認できた。具体的には,次のとおりである。 1. 正規母集団の母平均を二乗誤差損失のもとで期待損失が正定数w以下となるように推定するとき,母分散の既知下限を用いた二段階法による期待損失に対する高次の漸近展開式が得られた。 2. 位置母数と尺度母数をもつ負の指数分布の位置母数に対する固定幅の信頼区間を構成する問題において,尺度母数の既知下限を用いた二段階法による被覆確率の高次漸近展開式が得られた。 3. 母分散は等しいが未知であるいくつかの正規母集団から最大平均をもつ母集団を選択する問題では,二段階法を用いると正しい選択をする確率についてのある要求を満たす。母分散の既知下限を取り入れた二段階法に対して,正しい選択をする確率に関する高次の漸近展開式を示した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的のうち,二段階法に関する問題についてはおおむね解決された。もう一つの研究目的である三段階法に関しては,本研究課題2年目に基礎的な知識を習得できたので,3年目以降に研究の進捗が期待できる。以上より,おおむね順調に進展していると判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究計画2年目までは研究は順調に進んでいる。25年度に研究分担者に加わってもらった山口祥司准教授(秋田大学)との連携も円滑であるので,研究計画の変更をする必要はなく,研究計画3年目も現在の研究組織を維持し,昨年度に得られた基礎的知識を基盤として研究のとりまとめにかかる。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入したパソコンが予定していた金額より値引きされて納品されたため、1万円未満の額が残った。 次年度使用額は1万円未満と少額なため、次年度に翌年度分の助成金と合わせて物品費として使用する計画である。
|
Research Products
(2 results)