2013 Fiscal Year Research-status Report
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24540120
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
鈴木 信行 静岡大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60216421)
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Keywords | 非古典論理 / 代数的意味論 / 述語論理 / クリプキ意味論 |
Research Abstract |
本研究課題の発展のため、基本的な考察を行った。 平成25年度には、本研究課題に関連して、日本数学会 2013年度秋季総合分科会(数学基礎論分科会)(2013年9月27日 於: 愛媛大学)で研究発表を行った。また、3つの国際ワークショップThe 2nd International Workshop on Game Theory, Epistemic Logic, & Related Topics (2013年8月27日 於: 筑波大学)、International Workshop on Inductive Game Theory, (2013年12月3日 於:ブリスベン、オーストラリア)、Kanazawa Workshop for Epistemic Logic and its Dynamic Extensions, (2014年2月22日 於: 金沢)で研究発表を行った。(このうち2つでは招待講演であった。)さらに、国際会議The 13th SAET conference (パリ、フランス 査読付き)で研究発表を行った。これらの機会に、国内国外の多くの研究者とディスカッションができ、研究上での進展に寄与できた。 平成24年度に進めていた基本的アイデアを、より進めることができた。 再構築を目指している意味論の各部分では、Heyting代数が添え字づけられて出現するが、これらに作用する命題関数の対応物を、圏論的な道具を使ってRussell 流にコンテクスト依存で書けるように工夫を要する。この点に関して、今後の研究上鍵となる考察を行った。前年度の研究で実例がある程度集まっており、これに基づいて、添え字たちが圏の構造を持つと考えることができることが分かった。部分的な結果をまとめつつあり、公表のための準備中である。 ほかに、関連分野の論文を1つ発表できた。また、図書の一つの章を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
再構築を目指している意味論の各部分では、Heyting代数が添え字づけられて出現するが、これらに作用する命題関数の対応物を、圏論的な道具を使ってRussell 流にコンテクスト依存で書けるように工夫を要する点が、より明確になった。また、添え字たちが圏の構造を持つと考えることができることが分かった。こうした点から、研究開始当初のアイデアの一部分は実行できる見込みがついてきた。昨年度工夫した、クリプキ意味論の超花束(ultrabouquet)の手法は、近い形でこの新しい意味論にも適用可能である。 完全に予定通りではないが、副産物やアイデアも込めて考えると、おおむね順調と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた成果に基づいて、完備化を用いない代数的意味論の構築に向けて、より具体的な手法に挑戦していく。国際会議 Logic Colloquium 2014 (ウィーンで開催)に出席予定である。この国際会議は、論理学の多くの分野の研究者が集まるので、隣接分野の研究者とのディスカッションが期待できる。 今後は、コンテクストを記述する添え字たちつくる圏の構造をより詳細に調べることが重要となるので、それに注力の予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
参加予定のワークショップから招待講演を依頼され、旅費が不要になった。ワークショップが2月開催だったため、無理に使い切るよりも次年度に回す方が効果的に使用できると判断した。 一部を旅費として使用する。1週間以上の長さの外国出張(ウィーン)を予定している。また、パソコン周辺機器の購入に充てる。
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[Book] 制度と認識の経済学2013
Author(s)
船木由喜彦, 石川竜一郎, 須賀晃一, 河田陽向, 坂井豊貴, 廣川みどり, 武藤滋夫, 鈴木信行, J.J.クライン
Total Pages
332
Publisher
NTT出版