2013 Fiscal Year Research-status Report
超関数の近似に関する新しい理論の構築と数値計算への応用
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24540122
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大浦 拓哉 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (50324710)
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Keywords | 超関数 / 数値積分 / 近似計算 |
Research Abstract |
平成25年度は,計算困難な数値計算の種類を調査し,超関数を意識した新しい算法の構築を試みた. 1.計算困難な数値計算の種類を調査 さまざまな分野の人とのコミュニケーションで,二次元のFourier型無限領域振動積分の効率的計算が電波工学や物理工学の分野で必要とされていることがわかった.特にBessel関数を含むようなHankel変換型の多次元積分の例もあった. 2.超関数を意識した新しい算法の構築 二次元のFourier型無限領域振動積分や多次元のHankel変換型の積分は,連続Euler変換による近似超関数による算法が有効である事が前年度の研究で明らかになっている.そこで,いくつかの連続Euler変換を用いる新しい算法を作成した.この算法を計算機に実装する時に問題になるのが,連続Euler変換の重み関数の計算時間である.今後,この重み関数を高速に計算するための方法の考察が必要である.更に,これらの算法と超関数の近似との詳しい関係を考察する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は計算困難な数値計算の種類を調査して,応用上重要な積分の種類を確認した.更にそれらに対する新しい算法の導出を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,計算困難な多次元積分に対する超関数を意識した高速かつ高精度の計算ルーチンの考察および設計を行う予定である.そのためには,計算機を用いた数値実験により,従来との算法の比較を行う.そして,これらの研究成果を論文等で発表し,具体的な計算ルーチンをWEB等で配布する.さらに,積分方程式などの多次元積分以外の計算に対しても超関数を意識した算法の考察を進める予定である.
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Research Products
(3 results)