2012 Fiscal Year Research-status Report
微生物プロセスのモデリングと逆問題解析および数値シミュレーション
Project/Area Number |
24540127
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡辺 雅二 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (30243546)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
ポリマーの生分解プロセスでは,分解者であるバクテリアやカビは炭素源としてのポリマーの十分な供給のもとで生育し,不十分な供給のもとでは減少し,更にポリマーの枯渇とともに消滅すると予想される。また,鳥インフルエンザに関しては,養鶏ファームに侵入した鳥インフルエンザウイルスは養鶏ファーム内の鶏をホストとして増殖し,ホストである感染個体の除去により減少し,更に十分な感染個体の除去により鳥インフルエンザウイルスは養鶏ファーム内から一掃されることが予想される。いずれの場合も微生物が栄養源あるいはホストという外部要因により成長あるいは減少し活動状態が変化する。この微生物の増減と外的要因の変化プロセスを数学的にモデル化し,モデルに基づく解析を行うことを目標とした。更にモデルに基づく数値シミュレーションを実施しモデルの妥当性を検証するも目標とした。平成24年度には,ポリマーの生分解と鳥インフルエンザに関してこれまでに得られた結果を更に追究し,モデリング,解析,シミュレーションによる研究を行うことを目標とした。ポリマー生分解に関しては,微生物とポリマーと微生物の変化プロセスに関するモデルに基き,実験結果を導入した解析と逆問題の解析および数値シミュレーションを行うことを目標とした。養鶏ファーム内の鳥インフルエンザ感染プロセスに関しては,未感染個体,感染個体,ウィルスばかりでなく排泄物など感染媒体の影響も考慮にいれた研究を行うことを目標とした。前述の目標のもとで行った研究の結果を国内外の研究集会で発表し,また論文もいくつか発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の成果として,研究代表者を筆頭著者,連携研究者を共著者とするポリマー生分解に関する論文3編を発表した。また,ポリマー生分解に関しては,8件の研究発表を行った。研究成果の一つとして,微生物個体数の変化を考慮した解析を行うため,数値結果が実験結果に適合するようなパラメータを求める数値的計算手法を提案するに至ったことが特筆される。今後この手法を更に拡張することを目標とする。養鶏場内の鳥インフルエンザの感染プロセスに関する研究では,研究協力者は,研究代表者ととの連名の発表を1件行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として,ポリマー生分解性評価の数理的解析法を確立させ,また鳥インフルエンザ抑制に向けた養鶏ファーム管理方法を提案することを目標に,モデリング,解析,シミュレーションによる研究を行う。またポリマー生分解の応用技術に関する数理的研究も行うことを目標とする。また,数学的研究の結果を国内外の研究集会で発表し,更に研究結果を論文にまとめ,学術雑誌に投稿することを目標とする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は,ポリマー生分解性評価の数理的解析法を確立させ,また鳥インフルエンザ抑制に向けた養鶏ファーム管理方法を提案することを目標に,モデリング,解析,シミュレーションによる研究を行う。またポリマー生分解の応用技術に関する数理的研究も行うことを目標とする。また,数学的研究の結果を国内外の研究集会で発表し,更に研究結果を論文にまとめ,学術雑誌に投稿することを目標とする。
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