2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540133
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
種市 信裕 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (00207200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関谷 祐里 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (10226665)
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Keywords | 多次元分割表 / 完全独立性検定 / エッジワース展開 / 変換統計量 |
Research Abstract |
カテゴリカルデータ解析において, いくつかの要因により非常に複雑に関係しあったデータを表現するためには多次元分割表を用いる必要がある。多次元分割表はセル数が非常に多くなるため1つのセル当たりのデータ数が稀となることが多い。 このような場合に分析をおこなうと, 検定統計量の正確な分布とその漸近分布であるカイ二乗分布との乖離が大きくなり, 検定等の信頼性が疑わしくなる。 本研究の目的は, 一般の多次元分割表における種々の独立性検定において, 検定統計量の帰無分布の漸近展開に基づき, 標本数が少ない場合にもカイ二乗分布による近似が良い変換統計量を構築することによって, 信頼性の高い方法を開発することである。 24年度に達成した (1)3次元分割表における完全独立なモデルのもとでの局所エッジワース近似の導出。(2)3次元分割表における完全独立性検定統計量の展開式の導出。(3)3次元分割表における完全独立性検定統計量の分布の多変量エッジワース展開の導出。という研究成果を,今年度は一般の多次元分割表の完全独立性検定統計量に拡張した。すなわち,M次元分割表における完全独立なモデルのもとでの局所エッジワース近似およびM次元分割表における完全独立性検定統計量の展開式を導出し, それによりM次元分割表における完全独立性検定統計量の分布の多変量エッジワース展開式を求めた。 このことにより, 一般のM次元分割表においてもカイ二乗分布への近似を改良する変換統計量を構築するための準備ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度の研究実施計画目標はほぼ達成された。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度に導出した一般の多次元分割表の完全独立性検定統計量の多変量エッジワース展開に基づき,変換統計量を構築する。また,その変換統計量の性能をカイ二乗分布との誤差等で評価をおこなう。
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