2014 Fiscal Year Research-status Report
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24540138
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
丸田 辰哉 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80239152)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 線形符号 / 誤り訂正 / 最適符号 / 符号の拡張 / Griesmer 限界 / 有限射影幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
q 元体上の長さ n, 次元 k, 最小距離 d の線形符号([n,k,d]q 符号)が存在する限界(具体的には、[n,k,d]q 符号が存在するような、長さ n の最小値 n_q(k,d) や最小距離 d の最大値 d_q(n,k))を決定する問題は、符号理論において最も基本的かつ古典的な研究課題の一つであるが、q と k が小さい値の場合でも多くの未解決問題が存在し、今なお活発に研究されている。本年度は、昨年度に引き続いて q = 5 の場合に取り組み、まず 5元 5次元の最適な線形符号の構成を主にコンピュータを用いて行った。これは、ブルガリア科学アカデミーの Iliya Bouyukliev 教授や大学院生との共同研究で、国際学術雑誌 Discrete Mathematics に掲載された。また、Projective Dual と Geometric Puncturing という幾何学的な手法を組み合わせた 5元 5次元の具体的な符号の構成を一般化することにより、新たに q 元体上の最適な線形符号の構成が得られた。特に、Griesmer 符号を構成した結果は、著名な国際学術雑誌 Designs, Codes and Cryptography に掲載予定である。また、新たな試みとして、q が比較的大きな値のときの 4次元線形符号の存在限界についても、大学院生達と共に考察を行った結果、巡回符号の一般化である QC 符号や QT 符号を更に代数的に一般化した符号として最適な線形符号を構成する手法や、Griesmer 符号の非存在に関する新たな知見が得られた。これらの成果は、ロシアで開催された国際会議 ACCT2014 や国内の研究集会等で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブルガリアの Bouyukliev 教授との共同研究によって 5元 5次元の最適な線形符号の構成について成果を上げることができただけでなく、その結果の一部を一般化することに成功し、一般の有限体上の Belov タイプとは全く異なる Griesmer 符号の構成が得られた。また、線形符号の拡張可能性についても新たな一般化が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
nq(k,d) の値を決定するためには、特定のパラメータの符号の非存在証明と最適な符号の構成が必要となる。符号の構成については、具体的な符号の幾何学的な構造を分析し、最適な q 元線形符号の構成への一般化を引き続き考察したい。また、Griesmer 符号が存在しない場合の特徴付けにも着手したい。新しい最適線形符号のコンピュータを用いた探索に関しては、ブルガリア科学アカデミーの Bouyukliev 教授に協力を仰ぐ予定である。 未解決問題を含む低次元の nq(k,d) 表は website で公開しており、随時更新する予定である。できれば、q = 9 の場合の表も新しく作成したい。
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Causes of Carryover |
海外出張に使う予定の費用を、他の予算から拠出することができたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に繰り越す研究費は、Combinatorial Mathematics and Combinatorial Computing に関する国際会議 ACCMCC39 に参加するための旅費等に充てたい。
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Research Products
(15 results)