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2013 Fiscal Year Research-status Report

統計的多重比較法の数理理論

Research Project

Project/Area Number 24540148
Research InstitutionNanzan University

Principal Investigator

白石 高章  南山大学, 情報理工学部, 教授 (50143160)

Keywords多重比較法 / 閉検定手順 / 正規分布論 / ノンパラメトリック法 / 漸近理論
Research Abstract

分散の等しいk群正規分布モデルで,位置母数に傾向性の制約のある場合に,すべての平均相違の多重比較検定としてHayter (1990)は,t統計量の最大値を基にした手法を論じた。この順序制約の下で,隣接した平均の多重比較法をLee and Spurrier (1995a)は提案した。また,Lee and Spurrier (1995b)は順位に基づくノンパラメトリック多重比較法を論じている。これらの多重比較法はシングルステップの方法である。Hayter (1990)やLee and Spurrier (1995a)で論じられた統計量を基に正規母集団でのマルチステップの多重比較法として閉検定手順を提案した。さらに 2標本順位統計量を基に分布に依らないノンパラメトリックバージョンも提案した。このとき,次の(i)から(vi)の結論を得た。(i) 正規母集団の下で, すべての平均相違に対する提案した閉検定手順がHayter (1990)のシングルステップの多重比較検定法を優越することを数学的に示した。(ii) 隣接した平均に対する提案した閉検定手順がLee and Spurrier (1995a)型のシングルステップの多重比較法を優越することを示した。(iii) (i)で述べた閉検定手順の検出力がHayter (1990)の多重比較検定法よりも40%高くなる場合があることを計算機シミュレーションにより検証した。(iv) (i)で述べた閉検定手順が平均母数に制約のない場合のすべての平均相違に対する白石(2011a)で述べた閉検定手順を優越することを, 計算機シミュレーションにより検証した。 (v) 順位に基づくノンパラメトリック多重比較検定法について,(i), (ii)と同様の結論を得た。(v) 付加的に分布に依存しないノンパラメトリック同時信頼区間も導いた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2012年度は位置母数に傾向性の制約のある場合の多重比較法の理論を構築できなかったが2013年度は位置母数に傾向性の制約のある場合の多重比較法として良い手法を提案することができ数学的な理論も構築できた。多群2項モデルにおける母比率に傾向性の制約のある場合の多重比較法についても理論を構築できた。順序制約のない多群の指数分布モデルに対しても数学的な多重比較理論を構築することができた。

Strategy for Future Research Activity

分散が均一の場合の正規分布を仮定した多群モデルにおけるすべての平均相違の多重比較法が,テューキー(Tukey (1953))とクレーマー(Kramer (1956))によって提案され,現在ではテューキー・クレーマー法とよばれている。テューキー・クレーマーの多重比較検定を改良した手法として,REGW(Ryan/Einot-Gabriel/Welsch)法とペリの方法が閉検定手順として知られている。これらの閉検定手順よりも一様に検出力が高い閉検定手順を白石(2011b)は提案した。この閉検定手順とテューキー・クレーマーの多重比較検定との興味深い関係を表す結果を導くための正則条件を調べる。この結果により, 閉検定手順から導かれる位置母数に対する信頼領域はテューキー・クレーマーの同時信頼区間と同値であることを数学的に示す。
分散が均一とは限らない正規多群モデルにおけるシングルステップの多重比較検定法としてゲームス・ホウエル(Games-Howell)の方法が知られている。このゲームス・ホウエル法を超越する閉検定手順を研究する。
分布に依らない多重比較法として,スティール(Steel (1960)),ドゥワス(Dwass(1960))によって提案された2群間のウィルコクソンの順位和に基づく多重比較法がある。このシングルステップのノンパラメトリック法を凌駕する閉検定手順についても研究を行う。多重比較法の有意水準点を求めるアルゴリズムの研究もおこなう。

  • Research Products

    (6 results)

All 2014 2013 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results) Remarks (2 results)

  • [Journal Article] 多群連続モデルにおける位置母数に順序制約のある場合の閉検定手順2014

    • Author(s)
      白石高章
    • Journal Title

      日本統計学会和文誌

      Volume: 43 Pages: 215-245

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 順序制約のある場合の多群比率モデルにおける多重比較法2014

    • Author(s)
      白石高章
    • Journal Title

      応用統計学

      Volume: 43 Pages: 20

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 多群指数モデルにおける平均パラメータの多重比較法2013

    • Author(s)
      白石高章
    • Journal Title

      日本計量生物学会

      Volume: 34 Pages: 1-20

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 平均母数に順序制約のある場合の閉検定手順

    • Author(s)
      白石高章
    • Organizer
      日本統計学会春季集会
    • Place of Presentation
      同志社大学
    • Invited
  • [Remarks] Shiraishi's Web Site

    • URL

      http://www.seto.nanzan-u.ac.jp/~marble/

  • [Remarks] 研究者詳細

    • URL

      https://porta.nanzan-u.ac.jp/research/view?l=ja&u=102104

URL: 

Published: 2015-05-28  

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