2013 Fiscal Year Research-status Report
変動する指標をもつ関数空間を基礎とした調和解析とその応用
Project/Area Number |
24540159
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
中井 英一 茨城大学, 理学部, 教授 (60259900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 利郎 茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
曾布川 拓也 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60252946)
貞末 岳 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (40324884)
澤野 嘉宏 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (40532635)
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Keywords | 調和解析 / 変動指数 / 関数空間 / 分数べき積分 / Hardy空間 / Orlicz空間 / Campanato空間 / Morrey空間 |
Research Abstract |
この研究は、これまで長年にわたって研究が積み重ねられてきた調和解析の理論を、変動指数を伴う関数空間や振動・増大度が変動する関数空間など、新しい関数空間に適用し、応用範囲の広い理論を確立することを目的とする。この年度は、具体的に以下のように研究を進めることができた。 1.オーリッツ・ハーディー空間について、ポアソン積分、アトム分解、リトルウッド・ペイリー分解等による特徴付けを行った。特異積分作用素、分数べき積分作用素等についての有界性も得た。また、オーリッツ・ハーディー空間の双対空間として、一般化カンパナト空間についての理論を構築した。また、ローカル・オーリッツ・ハーディー空間、重み付きオーリッツ・ハーディー空間についても理論を整備した。 2.一般化モリー空間上での一般化分数べき積分の有界性に関する必要十分条件を得た。また、ムシャラク・オーリッツ・モリー空間、ムシャラク・オーリッツ・カンパナト空間について、リトルウッド・ペイリー作用素の有界性を示した。Bシグマ・モリー・カンパナト空間における補間理論の基礎研究を行った。 3.重み付きハーディーの不等式に関する精密化を行った。 4.マルチンゲール理論については、BMO空間およびカンパナト空間上の各点的マルチプライヤーの特徴づけを行った。また、この結果を用いてBLO空間についても考察を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
以前より続けてきたオーリッツ・ハーディー空間について、アトム分解を完成させ理論を整備することができた。ムシャラク・オーリッツ・モリー空間、ムシャラク・オーリッツ・カンパナト空間についても研究を行い、また、Bシグマ・モリー・カンパナト空間における補間理論の基礎研究を行った。さらに、マルチンゲールBMO空間およびマルチンゲール・カンパナト空間上の各点的マルチプライヤーの特徴づけ等、広範囲で研究を進めることができた。 この年度の出版論文数は7篇、出版予定が5篇であり、予想を上回っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24、25年度に得られた結果を基にして、変動指数をもつ重み付きルベーグ空間のウェーブレットによる特徴づけを行う。また補間理論を用いて、Bシグマ・モリー・カンパナト空間とローカルモリータイプ空間の理論を再構築する。マルチンゲールBLO空間等に関する成果をまとめる。研究の進捗状況により、さらに他の研究協力者を依頼する。 最終年度にあたり、先行研究やこの研究での成果をまとめて入門者向けのテキストを完成させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
一時、入院したため、予定していた出張の一部ができなかった。 次年度に、研究協力者を研究集会に派遣して最新の研究情報を収集するために使用する。
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Research Products
(18 results)