2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540164
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, フェロー (80120963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 修一 日本工業大学, 工学部, 准教授 (20265367)
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
泉池 耕平 山口大学, 教育学部, 講師 (90451434)
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Keywords | 有界解析関数空間 / 極大イデアル空間 / 閉イデアル / 多変数ハーデイ空間 / 不変部分空間 / 有界調和関数空間 / 荷重合成作用素 / 合成作用素の連結成分 |
Research Abstract |
1.有界解析関数空間よりなるバナッハ環において、可算個の関数より生成される閉イデアルで、その共通零点集合が解析構造が入る部分に含まれる時の構造を決定した。特にその時、2個の関数で生成されることを示した。以前の研究と合わせて、共通零点集合が解析構造が入る部分に含まれる時の、閉イデアルの構造はほぼ解明できたといえる。極大イデアル空間において、QCレベル集合からなる集合列の合併集合の閉包は、QCレベル集合からなることを示した。またウルフの結果を利用して、QCレベル集合をスパース部分との関連で3つの場合に分類できることを証明した。モルテイーニの極大イデアル空間に関する問題を解決した。 2.有界解析及び調和関数空間において、その上の荷重合成作用素の空間のノルムに関する弧状連結成分を決定した。ハーデイ空間上の荷重合成作用素の連結成分はまだ決定されておらず、その解明に向けての手掛かりを与えたと言ってよい。また有界調和関数空間上の合成作用素の1次結合の本質ノルムを決定した。その上、荷重合成作用素の1次結合で、QA空間をデイスク環に写すものを決定した。 3.2変数のハーデイ空間のある種の逆不変部分空間のランクを決定した。それにより一般の場合の逆不変部分空間のランクを解明していく手掛かりが得られた。混合型不変部分空間の研究においては、ある条件の下でその構造を詳しく記述した。 4.ヘルダーの不等式を連続的に補間する定理を証明した。これはクオンの定理の拡張で、「研究の目的」外の結果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.有界解析関数よりなるバナッハ環において、閉イデアルでその共通零点集合が解析構造が入る部分に含まれる時の構造をほぼ解明できた。 2.有界解析及び調和関数空間において、その上の荷重合成作用素の空間のノルムに関する弧状連結成分が決定できた。またQCレベル集合からなる集合列のもつ特別な性質を明らかにした。 3.2変数のハーデイ空間のある種の逆不変部分空間のランクを決定した。それにより一般の場合の逆不変部分空間のランクを解明していく手掛かりが得られた。不変部分空間の研究は十分に深められたとはいえない。 4.ある種のバナッハ環上の等距離作用素の構造を決定した。
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Strategy for Future Research Activity |
1.有界解析関数空間よりなるバナッハ環において、閉イデアルでその共通零点集合が解析構造が入る部分に含まれる時の構造が解明できたので、それをダグラス環の場合に拡張していく。 2.有界解析及び調和関数空間において、その上の荷重合成作用素の空間のノルムに関する弧状連結成分を決定できたので、その手法の延長として、デイスク環、QA、COP空間などに一般化していく。また強作用素位相の連結成分の問題に取り組む。これまでの研究を通して、新しい研究の観点が生まれてきたので、それらを解明していきたい。 3.2変数のハーデイ空間のある種の逆不変部分空間のランクを決定できた。不変部分空間のランクの問題に取り組む。また不変部分空間に関連して、フレドホルム性の研究を行う必要性が生じてきた。フレドホルム・インデックスが -1 になる場合の研究を進めていく。それと同時に、今後の研究に役立つと思われる具体的な不変部分空間の実例を提案していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度末に、使用した分が実支出額に計算されていないので、次年度使用額として残った。実質的には、全額使用済みである。 実質的には、全額使用済みであるので、使用計画は変更する必要がない。
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Research Products
(19 results)