2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24540175
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
石川 保志 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (70202976)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 確率解析 / ジャンプ過程 / マリアバン解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
Wiener-Poisson空間上にソボレフ空間を構成した。この空間上の解析を伊藤型のSDEに適用し、密度関数の存在となめらかさを証明した。また、数理ファイナンスに現れる汎関数についてマリアバン解析を使った計算を行い、その漸近展開を与えた。 より詳しくは、Hayashi-Ishikawa論文(2012)において、Poisson空間上の漸近展開の基礎付けを行い、Wiener-Poisson空間に拡張し、併せて数理ファイナンスで現れる汎関数への応用を行った。これはcanonical過程とよばれるタイプのジャンプ過程である。これを一般の伊藤型SDEで与えられるジャンプ過程に拡張することは、flowの性質が保証されないことから種々の困難がともなう。これを解決するため、大きいジャンプに関する摂動法を開発した。 烏賊巨大神経細胞の神経活動電位をモデルとするSDEを構成し、その漸近展開を与え、密度関数を計算した。Ishikawa-Yamanobe論文(投稿中)において、神経細胞中の神経電位を表わす確率変数の漸近展開を与えた。ここで用いた過程は1次元のきわめて単純なジャンプ-拡散過程である。更に、神経電位の密度関数を計算した。 これらの成果を論文にまとめて出版し、また、オーストリアで開かれた確率解析の国際会議で講演した。
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Research Products
(2 results)