2014 Fiscal Year Annual Research Report
等質開凸錐と等質実ジーゲル領域の代数構造と幾何学的調和解析
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24540177
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野村 隆昭 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (30135511)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 等質錐 / 基本相対不変式 / 非結合的代数 / 左対称代数 / 向き付けグラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通じて,主として,等質開凸錐とそれに付随する非結合的代数の構造について研究をおこなった.最終年度では,山崎貴史氏と共同で研究をおこなった一般の等質開凸錐を実現する学術論文ついて,学術誌に投稿した際に査読者から得た様々な指摘に関して詳細な検討を加えた上で再投稿をし,受理され,2015年3月に出版できた.この論文の改訂作業中であった2014年5月に,本科研費から旅費を充当する事で,フランスのクレルモン・フェラン大学の Manchon 教授を訪ね,同教授と研究討議を重ね,セミナーで講演をした.そして,セミナー参加者の意見を聞きながら,改訂稿の最終チェックをおこなった.また2015年2月には,同じくフランスのランス大学 Pevzner教授,ロレーヌ大学の Koufanyi 教授を訪問し,論文の内容について講演をし,同論文を基礎に置く研究の新たな発展方向を見出した. 研究期間全体としての実績としては,2013年3月と2014年12月の中島秀斗氏との共著論文の出版がある.とくに前者は,ジョルダン代数の表現から得られる等質錐を考え,その等質錐に付随する基本相対不変式の明示的記述に関する論文で,中島氏のその次の論文に発表された,一般の等質錐に付随する基本相対不変式の明示的記述の成果への重要なステップを与えることとなった. 若手研究者との共著論文であるが,出版した論文はいずれも出来の良い部類に入り,この3年間で得られた研究成果は,当初の予想を超えるものであったと自ら評価している.
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Research Products
(5 results)