2014 Fiscal Year Research-status Report
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24540224
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
井上 淳 福岡大学, 理学部, 教授 (50078557)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 非有界*-代数 / O*-代数 / 非可換微分幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
井上は海外共同研究者のM. Fragoulopoulou(アテネ大), K.D. Kuersten(ライプチヒ大)と非有界作用素環に関するクロス積について研究を続けている. 平成25年度までに, O*-クロス積, 特にフォン・ノイマン代数の自然な一般化であるGW*-代数に対するクロス積(GW*-クロス積)を定義し, その性質を調べた. 平成26年にはmodular actionによるGW*-クロス積の研究をすすめた. GW*-代数Mに冨田-竹崎理論が展開できる(標準ベクトルとよぶ)が与えられたときmodular action σが定義でき, GW*-クロス積R(M,R,σ)が考えられる. このR(M,R,σ)に対して次の結果を得た. 1.ある自然な条件のもとでR(M,R,σ)はfaithful normal semifinite trace をもつ. 2.MはR(M,R,σ)のdual actionによるGW*-クロス積と同型である. 井上は平成26年度にライプチヒ大を訪れ, また, FragoulopoulouとKuerstenは福岡大学を訪れ, この研究をすすめた. これらの研究をまとめて次の論文を発表した. 「Crossed products of Algebras of Unbounded Operators, Banach J. Math. (to appear )」
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
O*-代数, GW*-代数のクロス積とGW*-代数の構造についての研究はいくつかの未解決な点が残っているがおおむね完了した. 我々はその結果を 「Crossed products of Algebras of Unbounded Operators, Banach J. Math. (to appear )」 に発表した.
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Strategy for Future Research Activity |
typeⅢのGW*-代数の構造の研究で未解決な問題を解決するために partial GW*-代数のクロス積について研究をすすめる. 井上は平成27年度中に, Kuersten(ライプチヒ大), C. Trapani, F. Bagarello(パレルモ大)を訪れ, この研究をすすめる (交通費+滞在費:約50万). 残りは専門的知識の提供を受ける.
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Causes of Carryover |
我々の論文「Crossed products of Algebras of Unbounded Operators」の投稿料を平成26年度に支払う予定だったが支払う必要がなくなったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
partial GW*-代数のクロス積の研究のため, パレルモ大, ライプチヒ大を訪れるときの費用に使用する.
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