2014 Fiscal Year Annual Research Report
100~500GHz帯VLBIに用いる高効率両円偏波受信機の開発および搭載
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24540234
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小川 英夫 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (20022717)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電波天文学 / 受信機 / 導波管回路 / 偏波分離器 / OMT / 円偏波分離器 ( CP ) / 交差偏波分離度 / 1.85m 望遠鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、100 から 500 GHz 程度のサブミリ波帯域で充分利用可能な導波管型偏波分離回路の開発、およびその実用化である。昨年度までの研究では、 230GHz 帯域における直線直交偏波分離器 ( OMT ) の開発と実用を完了させることが出来、もう一種の分離回路である円偏波分離器 ( CP ) に関しても、230GHz 帯域において充分な特性を持つものを設計することが出来た。
本年度では、この 230GHz 帯 CP の試作を行い、その周波数特性の実測を行った。この結果、論文・研究会等で報告済みの従来の CP を一桁以上上回る、きわめて高い交差偏波分離特性を持った CP を実現することが出来た。加えて、本研究室にて開発・運用している府大 1.85m 電波望遠鏡の冷却受信機システムにこの CP を搭載し、1 シーズンの科学観測運用においてなんら問題を生じさせないことが確認できた。この結果を以って、230GHz 帯の広帯域 CP の開発・実用化は大成功に終わったといえる。
また、230GHz 以外の周波数帯域に関しては、この 230GHz 帯 CP のスケールモデルをベースにした最適化解析手法をほぼ確立することが出来たため、比帯域 ( 対応帯域幅 / 中心周波数 ) 20% 程度までであれば非常に手早く設計することが出来るようになった。一方で OMT についても、比帯域 50% を超えるような極めて広い帯域幅を持つものを設計することが出来、この一例として ALMA Band 2 ( 67-90 GHz ) , Band 3 ( 84-116 GHz ) を統合した 67-116 GHz 間で利用可能な OMT がほぼ設計完了できた。本結果により、ALMA 2+3 帯域を一台でカバーできる超広帯域受信機を開発できる可能性を示すことが出来た。
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[Presentation] Development of 230 GHz Band CPRx for GLT2014
Author(s)
Yutaka Hasegawa , Kimihiro Kimura , Hideo Ogawa , Makoto Inoue , Ming-Tang Chen
Organizer
15th WS on Submillimeter-Wave Receiver Technologies in Eastern Asia
Place of Presentation
三重 / アクアヴィラ伊勢志摩
Year and Date
2014-12-15 – 2014-12-17
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