2015 Fiscal Year Annual Research Report
ブラックホール候補天体の深銀河探査と短時間変動解析による諸現象の理解
Project/Area Number |
24540239
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
根來 均 日本大学, 理工学部, 教授 (30300891)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ブラックホール / X線観測 / X線新星 / 突発天体 / 連星進化 / 全天X線監視装置 MAXI / 国際宇宙ステーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、新たな系内ブラックホール天体はどの衛星観測からも発見されなかったが、これまで開発してきた「突発天体発見システム」により、MAXI J1957+032 と MAXI J1501-026 の2天体を新たに発見した。MAXI J1957+032 は、3度に渡って活動期間が数日の短期間の増光を示し、X線や可視で追観測行われたが、依然、正体不明である。MAXI J1501-026 は 1 スキャンでのみ観測された軟X線天体で、Super Soft Source (超軟X線新星 SSS) の可能性があるが、Swift 衛星の XRT 検出器による追観測では検出されなかった。これらを含め、突発天体発見システムにより発見されたX線新星(新天体)の数は、通算で 6 つのブラックホール候補天体を含む 17 となる (本研究期間中ではそれぞれ 3 と 11)。 上記の新天体を含め、本研究課題で目標とした微弱な突発天体が検出されるようになり、本年度、突発天体発見システムそのものと、同システムにより発見、検出された突発天体の特徴等をまとめ、論文発表した(受理済)。 また、INTEGRAL 国際会議に招待され、MAXI の成果のレビュー講演を行った。 新天体ではないが、ブラックホール候補天体 V404 Cyg (GS 2023+338) の 26年ぶりの再活動を捉えて速報し、INTEGRAL 衛星をはじめとする一大追観測キャンペーンに貢献した。同天体のみならず、他にも多くのX線新星の再活動を捉えて報告しており、それらのデータを用いて、状態遷移や連星進化の研究を引き続き行っている。 また、重力波検出の報告を受け、突発天体発見システムでの観測結果を重力波シンポジウム等で発表した。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] MAXI observations of long-term variations of Cygnus X-1 in the low/hard and the high/soft states2016
Author(s)
Sugimoto, J., Mihara, T., Kitamoto, S., Matsuoka, M., Sugizaki, M., Negoro, H., Nakahira, S., Makishima, K.
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Journal Title
Publications of the Astronomical society of Japan
Volume: 68
Pages: 未定(17p)
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The MAXI/GSC Nova-Alert System and results of its first 68 months2016
Author(s)
Negoro, H., Kohama, M., Serino, M., Saitio, H, Takahashi, T., Miyoshi, S., Ozawa, H., Suwa, F., Asada, M., Fukushima, K., Eguchi, S., Kawai, N., Kennea, J., 他 28 名
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Journal Title
Publications of the Astronomical society of Japan
Volume: 68
Pages: 未定(24p)
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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[Presentation] MAXI が検出した 2015 年度後半の突発現象と検出限界光度近くの突発天体の検出2016
Author(s)
根來 均, 中島基樹, 田中一輝, 増満隆洋, 芹野素子, 杉本樹梨, 三原建弘, 松岡 勝, 中平聡志, 坪井陽子, 兼藤聡一郎, 中村 優美子, 河合 誠之 ほか MAXI チーム
Organizer
日本天文学会 春季年会
Place of Presentation
首都大学東京(東京都八王子市)
Year and Date
2016-03-17 – 2016-03-17
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[Presentation] 2015 年に MAXI が発見した新天体と突発現象2016
Author(s)
根來均, 芹野素子, 上野史郎, 冨田洋, 中平聡志, 三原建弘, 杉崎睦, 河合誠之, 常深博, 吉田篤正, 坂本貴紀, 中島基樹, 上田佳宏, 坪井陽子, 山内誠, 山岡和貴, 森井幹雄, 中川友進, 松岡勝
Organizer
第16回 宇宙科学シンポジウム
Place of Presentation
宇宙科学研究所(神奈川県相模原市)
Year and Date
2016-01-06 – 2016-01-07
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[Presentation] MAXI が検出した 2015 年度前半 の突発現象2015
Author(s)
根來 均, 中島基樹, 芹野 素子, 三原建弘, 松岡 勝, 上野史朗, 冨田 洋, 中平聡志, 兼藤聡一郎, 坪井陽子, 河合 誠之 ほか MAXI チーム
Organizer
日本天文学会 秋季年会
Place of Presentation
甲南大学(兵庫県神戸市)
Year and Date
2015-09-10 – 2015-09-10
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