2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24540390
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 譲 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (30342794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 大輝 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40313324)
矢野 孝次 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80467646)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ランダム力学系 / 雑音誘起現象 / 確率カオス / 非線形時系列解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ノイズと決定論的力学の相互作用に伴う雑音誘起現象は非線形物理学では古くから研究されてきた問題です。近年ノイズ強度に応じて多重転移を示す現象(多重雑音誘起現象)、ノイズ強度に依存して軌道分布が多様な振動を起こす現象(統計的周期性)といったこれまでに知られていなかった雑音誘起現象が、広いクラスの非線形系に偏在することがわかってきました。本研究の目的は「雑音誘起現象論」の体系化を進めるとともに、ランダム力学系における複雑現象を概念化することにあります。 (1) 雑音誘起現象のメカニズムとその普遍性の分析: 多重雑音誘起現象、統計的周期性の普遍性が数値的に検証されました。雑音誘起ベイシンを数値的に見いだし、その普遍性を解析しました。これらは2014年2月に京都大学数理解析研究所で開催された「ランダム力学系とその応用」において発表・出版されました。 (2) 大自由度多スケール系の実験時系列解析: ヒトの脳波についてランダム結合振動子系によるモデリングを行いました。この結果は2013年9月にサンタフェで開催されNOLTA2013で発表・出版されました。ダイスロールのランダム力学系モデルによる時系列解析が松永伸夫氏(北大)の修士論文としてまとめられ、現在出版準備中です。 (3)ランダム力学系における複雑現象の諸概念構築と不変量の定式化: 英Imperial College Londomの研究者と協力して確率共鳴、雑音誘起カオスを確率分岐論的に定式化しました。結果は二編の論文にまとめられ、現在出版準備中です。また独Technical University Dresdenの研究者と協力して統計的周期性をエルゴード理論的に定式化しました。結果は開発された数値算法とともに論文にまとめられ、現在出版準備中です。以上の結果は伊ICTP Summer Schoolを含む複数の国際会議で講演発表されています。
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Research Products
(24 results)
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[Presentation] Random basin in dice roll2014
Author(s)
Yuzuru Sato
Organizer
Workshop on Theory and Applications of Random/Non-autonomous Dynamical Systems
Place of Presentation
Imperial College, London, UK
Year and Date
2014-09-11
Invited
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