2015 Fiscal Year Annual Research Report
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24540399
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
鈴木 淳史 静岡大学, 理学部, 教授 (40222062)
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2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 量子相関 / ボーズ粒子 / 量子逆散乱法 / 完全WKB法 / 反強磁性ハイゼンベルグ模型 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、無限及び有限一次元空間上でのボーズ粒子系の量子相関に関して、量子逆散乱法と完全WKB法を組み合わせた新たな系統的解析法を確立することを目標とするものである。量子ボーズ系自体は連続空間で定義されており、同一点での処理など、技術的に困難である点が多い事、また当初目標としていた多点多時間相関に関して、無限系に対してでははあるが、他のグループよりすでに結果が得られてしまった事より、これまで蓄積した内容を有効に利用するため、ボーズ粒子系でなく、量子スピン系のダイナミクスおよび多粒子相関にこれまでの結果を適用した。その結果、量子スピン系の時間ー空間相関に対する形状因子展開に関して以下の興味深い結果が得られた。反強磁性ハイゼンベルグ模型に摂動をかけるとその影響は真空中の電磁波が光速を超えて伝わらないようにある速度を超えては伝わらない。これはLieb Robinson boundとして知られている。 本研究では昨年度までの結果を用いる事によりこのような速度をまず厳密に評価し、形状因子展開の 鞍部点との関係を明らかにした。高い励起を考えるとこの問題は、いわゆるvicious walkersの相関関数の漸近評価の問題に帰着し、その意味で外来のテーマであるボーズ粒子系の相関に関する知見に寄与できたと言える。また一般に分散性のある媒質中での光の伝達と全く同様に、（１）静的時間領域（２） precurserのみ伝わる時間領域（３） 全波長域からの寄与のある時間領域に分類でき、それそれの領域端で異常な振る舞いが見られる事が、理論的に予言できた。これらの結果は国際学会で発表され、また論文として出版された。（この論文はEditorよりIOP Selectに選出された。)
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