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2012 Fiscal Year Research-status Report

スピングラス低温相に臨界線は存在するか

Research Project

Project/Area Number 24540413
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionShibaura Institute of Technology

Principal Investigator

中村 統太  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50280871)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsスピングラス / GPU計算
Research Abstract

まず、GPU計算の環境を構築し、本研究課題を遂行するのに足る計算機パワーを確保するめどを付けました。Nvidia社が提供するCUDA環境を活用できるPGI社のフォートランコンパイラーを導入しました。これにより、最適化チューンが未了のプログラムでも単体で従来比5倍の計算スピードとなりました。
年度の前半には、非GPU計算によるイジング模型の計算とハイゼンベルグ模型の予備的計算を行いました。イジング模型では、臨界線の存在を強く示唆する結果が得られたのですが、それに関する投稿論文が掲載不可となったため、その検証やデータ増強に時間がかかっている状況です。ハイゼンベルグ模型については、スピングラス転移・カイラルグラス転移ともに同時に起こる可能性が高いデータが出ています。そのときの臨界指数もカイラルグラス転移を主張するグループともコンシステントになっています。また転移温度以下では臨界状態が連続的に続きそうです。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の予定よりGPU計算環境の構築に時間がかかり、従来法でのシミュレーションに多くの時間を使ってしまった。また、予備研究の結果を補強して執筆したイジング模型に関する投稿論文が掲載不可となったため、その再検証にも時間をとられることとなりました。
年度の後半には計算環境もととのい、3倍増した計算能力を使って精密な計算データの収集を開始しました。現在は、データの補強と、新たな物理量測定法(ウインドウ法)を組み合わせた解析を行ってるところです。

Strategy for Future Research Activity

計算プログラムのさらなるGPU計算への最適化を行います。それを用いて、ハイゼンベルグ模型の低温相での疑似臨界状態の臨界指数等を精度よく求めます。これは、初年度にやり起こした課題の仕上げでもあります。
その後、ランダム分布をガウス型に変えた計算や磁場中相転移に関する計算へ発展させる予定です。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

物品に関しては、GPU計算のためのグラフィックボードの購入に研究費を使う計画です。今年度の後半には新しいアーキテクチャーで演算ユニット数、メモリーバンド幅が増大したボードがリリースされる予定であるので、それをもちいて計算機システムのバージョンアップを行います。
旅費については、外部のスピングラス研究者を呼んでのセミナーやミニワークショップの開催を予定しています。他の研究者との連携の重要性が初年度の躓きによって認識できたからです。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 3次元ハイゼンベルグスピングラス模型の動的相関長スケーリング2012

    • Author(s)
      中村統太
    • Organizer
      日本物理学会2012年秋季大会
    • Place of Presentation
      横浜国立大学
    • Year and Date
      20120918-20120921

URL: 

Published: 2014-07-24  

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