2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24540427
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
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Keywords | 量子測定 / 量子相関 / 量子プロセス / 弱値 / 非可換物理量 / 複素結合確率 |
Research Abstract |
1)完全なヒルベルト空間形式は、異なる時間での物理的特性の間の決定論的関係性を複素数の条件付き確率を用いた数式で表現することによって導けることを示した。弱測定解析は、プランク定数を単位に作用を表す複素位相によって量子動力学と量子統計が関係していることを示している。この結果は、物理的特性と相互作用下での変換の動力学との関係を明確にすることによって、古典物理と量子物理との違いを説明する。 2)二光子干渉効果に基づいて、複素結合確率の直接観測のための新しい光学的方法を開発した。測定が測定対象の系での純粋状態射影子と結合しているだけの場合、測定の相互作用はより強い測定に変化することを示した。今は、物理的特性の間の決定論的関係の詳細について検証するための実験的研究を行っているところである。 3)弱測定で観測される物理的特性の間の関係に基づいて、エンタングルメントと不確定性の評価を行った。現在の結果は、弱値と量子パラドックスを説明するために使われるものと同じ複素数の条件付き確率を適用することによって、小澤によって提案された測定の不確定性がより詳細に説明されることを示している。逆説的な量子統計のさらに詳細な研究は今まさに進行中である。 4)共鳴点からずれた光共振器という具体的な場合について、単一原子の非線形性の効果を調べた。この場合、原子・光共振器系のファノ共鳴は特に強い非線形性を示すことが期待できる。次のステップでは、光と物質の非線形相互作用において本物の量子効果がどのようにして現れるのかを明らかにするために、この非線形性に関する量子揺らぎの効果を調べるつもりである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
量子力学は変換の動力学を物理的特性の状態と関連づけるという結果は、我々が”物理”を行う方法を転換する画期的な新しい成果である。まさに今、動力学の観点から量子パラドックスが説明できるように思える。なおここでは、作用が変換距離と複素数確率についての非古典的な相関の間の関係を表している。最終的にこの理論は、量子物理における多くの困惑させる問題に解答を与えるであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の研究の主テーマは以下のとおりである。 1)複素数の条件付き確率を使った量子パラドックスの詳細な研究。これは結果的に量子力学における非古典的相関、文脈依存性、粒子伝搬のより詳細な理解をもたらすものである。 2)実験的な統計を基にした量子力学的な系における因果関係の研究。ここでは、物理的特性の間の基本的な関係における作用の役割に焦点を絞るつもりである。 3)異なる自由度の間での分離を特に考慮した、前年の結果のより大きな系への応用。具体的には、ミクロの特性とマクロの特性の間の分離における相互作用の役割が面白そうである。
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Research Products
(21 results)
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[Presentation] 偏光の連続測定による複素結合確率分布の再構築2014
Author(s)
Yutaro Suzuki, Masataka Iinuma, Ryuji Kinoshita, Holger F. Hofmann
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
Tokai University, Hiratsuka
Year and Date
20140327-20140330
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[Presentation] 二準位系でのOzawa不等式の誤差と擾乱2014
Author(s)
Masataka Iinuma, Yutaro Suzuki, Ryuji Kinoshita, Holger F. Hofmann
Organizer
日本物理学会
Place of Presentation
Tokai University, Hiratsuka
Year and Date
20140327-20140330
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