2014 Fiscal Year Annual Research Report
偏光の弱い量子測定の実現による逆説的量子相関の研究
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24540428
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
飯沼 昌隆 広島大学, 先端物質科学研究科, 助教 (00294512)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 量子測定 / 弱測定 / 測定の強さ可変測定 / もつれ合い光子対 / 複素結合確率 / 光子 / 測定誤差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、光子の偏光のもつれ合い状態を弱測定で測定し、もつれ合い状態を物理的に明らかにすることである。そのために1)もつれ合い光子対発生源の開発、2)測定装置の改良、と進めてきた。さらに本研究と関連して、3)量子測定についての新しい知見も得られた。 1)もつれ合い光子対発生源の開発:初年度に光源を立ち上げ、次年度で光子数発生のカウント数を30,000/secまで引き上げた。この結果を元にして、今年度もつれあい光子対発生光源を立ち上げた。カウント数は800/sec程度であったが、HV基底とPM基底の明瞭度を95%以上にすることができた。 2)測定装置の改良: 複素数確率の測定では系統誤差が十分に抑えきれていない。そのため今年度は系統誤差の原因を丁寧に調べ、それらがどの光学素子のどの性能に起因しているかを明らかにした。さらに現在の光学素子を使ったままセットアップの工夫によって系統誤差を下げる可能性も見出した。しかし系統誤差を消す段階に至らなかったため、最終的には基本的セットアップの見直し、および使用中の光学素子を変更する必要があることが分かってきた。現在は新しいセットアップを考案し、設計・組み上げを進めている段階にある。 3)量子測定に関する新しい知見:Extended weak valueと呼ばれる広い概念の弱値を導入することで、我々の弱測定がAharonovたちの弱測定と一致することが理論的に明らかとなった。さらに今年度は小澤の定義した測定誤差について、二準位系での誤差の物理的意味を明確にし、負の確率が測定できるセットアップを用いて小澤の測定誤差を評価した。数学的には等価であるが物理的意味が異なるために、これまで実験的に評価された値とは異なる実験値が得られた。さらに驚くべきことに、続けて行う後段の測定結果を用いると前段の測定誤差を大きく下がることも分かった。
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Remarks |
国内向けのページと海外向けのページの両方を用意している。成果がまとまった段階で更新している。
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Research Products
(10 results)