2013 Fiscal Year Research-status Report
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24540455
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
小玉 一人 高知大学, 自然科学系, 教授 (00153560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 裕二 高知大学, 自然科学系, 助教 (00452699)
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Keywords | 岩石磁気 / 環境磁気 / ナノ粒子 / 気候変動 |
Research Abstract |
磁性ナノ粒子の交流磁化率周波数依存性に関する理論的考察と実験を継続するとともに、時間領域での動的磁化過程を明らかにするための機器開発と基礎実験を行った。その結果、パルス磁場による短時間(~10ms)の磁化過程と同時に、磁場遮断直後の磁気緩和を計測することに成功した。このパルス磁場中の測定によって、ヒステリシスに相当するM-H曲線が得られ、従来の振動磁力計による方法よりもはるかに短時間で自然試料の飽和磁化や保磁力を測定することが可能となった。一方、付随する磁気緩和測定から求められる緩和時間は、広帯域交流磁化率測定から推定される特徴的周波数に対応することが分かった。これらの結果は、一部の火山岩の10kHz帯にみられる磁化率のピークが、多磁区粒子の磁壁移動に起因する磁気共鳴現象であることを強く示唆する。これら基礎研究の一方、中国黄土層を対象に磁化率周波数スペクトル研究をすすめ、最終氷期以降の全球気候変動の解明に役立つ高分解能の気候変動指標を提案した。この結果を論文としてまとめ、国際誌に投稿中である。 Kodama, K., 2013. Application of broadband alternating current magnetic susceptibility to the characterization of magnetic nanoparticles in natural materials, Jour. Geophys. Res., 118, 10.1029/2012JB009502 Kodama, K., Z. An, H. Chang, and X. Qiang, 2014, Quantification of magnetic nanoparticles with broadband-frequency magnetic susceptibility measurements: A case study of an upper loess/paleosol succession at Luochuan, Chinese Loess Plateau, Geophys. Jour. Int.(under review)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
理論的研究と基礎実験は当初の計画以上に進展した。特に、パルス磁場を利用した動的磁化測定方法の開発は、これまでの岩石磁気学的方法では得られなかった新しい磁気パラメーターの提案であり、今後の展開が大いに期待できる。これらの結果は、国際学会(AOGS2014)で講演発表するとともに国際誌に投稿予定である。中国黄土層を対象とした応用研究の成果も国際学会(AGU2013)で発表するとともに、論文としてまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)中国黄土層を対象とした環境磁気学的研究。Kodama(2013)によって明らかになった黄土層のナノ磁性粒子特性をもとに、最終氷期以降の高解像度環境変動を復元可能な複数サイトの相互対比を行う。 2)上記の陸上黄土層の結果と比較検討するため、IODP Exp.346(日本海・東シナ海)掘削試料を対象とした環境磁気学的研究を行い、東アジアのダスト伝搬・供給源を明らかにする。 3)これらのルーチン測定に適した計測器の開発。100個単位の試料を処理可能な自動サンプルハンドラーを備えた全自動測定システムを開発する。 4)多量の試料を短時間に処理できる時間領域の磁気緩和測定方法を確立し、これまでに開発した周波数領域での測定法と併用して、上記の環境磁気学的研究へ応用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
理論的考察の進展と測定器製作のノウハウ蓄積により、当初の予定よりも高性能の測定器を製作できることがわかったが、そのためには費用の一部(主として電子部品購入費)を次年度以降に繰り越して、より詳細に設計を再検討することが必要となった。 磁気緩和測定用の機器製作費(電子部品および関連するソフトウェア・ドライバー購入費)
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Low-temperature magnetic properties of pelagic carbonates: Oxidation of biogenic magnetite and identification of magnetosome chains2013
Author(s)
Chang, L., Winklhofer, M., Roberts, A. P., Heslop, D., Florindo, F., Dekkers, M. J., Krijgsman, W., Kodama, K., and Yamamoto, Y.
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Journal Title
Journal of Geophysical Research
Volume: 118
Pages: 1-17
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] A 500,000 year record of Indian summer monsoon dynamics recorded by eastern equatorial Indian Ocean upper water-column structure2013
Author(s)
Bolton, C., L. Chang, S. Clemens, K. Kodama, M. Ikehara, M. Medina-Elizalde, G. A. Paterson, A. P. Roberts, E. J. Rohling, Y. Yamamoto, X. Zhao
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Journal Title
Quaternary Science Reviews
Volume: 77
Pages: 167-180
DOI
Peer Reviewed
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