2012 Fiscal Year Research-status Report
大気プラズマ結合過程の研究―日米共同ロケット実験―
Project/Area Number |
24540477
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 重十 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (90271577)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 熱圏大気 / 電離圏プラズマ / サウンディングロケット / リチウム / 共鳴散乱 / 熱圏電離圏結合 |
Research Abstract |
熱圏大気とプラズマ間の運動量やエネルギーの交換過程を解明するために 2007 年 9 月にロケット実験を JAXA/ISAS 内之浦で実施した.リチウム原子放出による中性大気風と大気密度,その場のプラズマ密度・温度・速度・電場・磁場の測定を行った.2011 年 7 月には NASA の Wallops ロケット発射場で実施し,2012 年 1 月に JAXA/ISAS 内之浦で再度実施した.日本側の一連のロケット実験は,地上からのレーダーによるプラズマ観測と共に「WINDsキャンペーン」として実施した.この完成した熱圏大気風と大気密度を測定する技術を用いて,2012 年 9 月と 2013 年 8 月にNASA・クレムソン大学と共同で赤道域熱圏大気とプラズマ,昼間熱圏大気とプラズマを測定する計画であった.しかし,NASA のロケット打ち上げスケジュールが過密なため,2013 年 4 月に変更となった.本プロジェクトは,一連の研究の大きな目標である「赤道域プラズマバブル」での大気プラズマ相互作用過程をマーシャル諸島でのロケット実験で解明する世界初の日米共同研究である. TMA(トリメチルアルミニウム)による発光とリチウム原子による太陽光共鳴散乱波長である 671nm を中心としたバンドパスフィルターを備えた地上カメラとビデオを利用する.ロケット打ち上げはE 層が日陰でF層が日照の時間に実施する. 平成 24 年度は,リチウム雲の運動から中性大気風の高度分布と時間変化,リチウム雲の拡散から拡散係数と中性大気密度の高度分布と時間変化を計算した.NASA の Pfaff 博士(NASA)とクレムソン大学の Larsen 教授,高知工科大学の山本准教授,渡部が skype を用いて検討を行った.論文執筆の役割分担と解析等についても議論した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NASAのロケット打ち上げスケジュールが過密なため,2012年度から2013年度実施に変更になった.ロケット実験の内容については変更がないので,より詳細な実験計画の検討と入念な観測機器の調整を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
ロケット実験は2013年4と5月に実施する.その後,1.5年かけて解析を行い.論文として発表する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年度の旅費は2013年度に実施するロケット実験の旅費として使用する.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Tsunamigenic ionospheric hole2012
Author(s)
Yoshihiro Kakinami, Masashi Kamogawa, Yuichiro Tanioka, Shigeto Watanabe, Aditya Riadi Gusman, Jann-Yenq Liu, Yasuyuki Watanabe, and Toru Mogi
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Journal Title
GEOPHYSICAL RESEARCH LETTERS
Volume: 39
Pages: -
DOI
Peer Reviewed