2014 Fiscal Year Annual Research Report
パルスグロープラズマの高密度化と複合表面処理プロセスへの利用
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24540530
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
高木 浩一 岩手大学, 工学部, 教授 (00216615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向川 政治 岩手大学, 工学部, 准教授 (60333754)
高橋 和貴 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80451491)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高密度プラズマ / パルスパワー / HiPIMS / プラズマ推進 / 表面改質 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は、パルスパワーにより大容量・高密度グロー放電プラズマを、低圧から大気圧付近まで広い気圧範囲で生成し、材料表面処理などへ活用することである。目的達成のため、1.グロープラズマ生成用パルス電源の開発、2.大容量・高密度グロープラズマの生成とアーク転移の防止、3.低中気圧領域でのパルス駆動高密度プラズマの生成、4.材料表面処理への応用、5.高速成膜への適用を行った。 高速成膜では、IGBT電源大電力パルスマグネトロンスパッタ(HiPIMS)で、ターゲットは炭素、銅を中心に用い、実験を行った。その結果、磁場配位の最適化でグロー放電からアーク放電への遷移を抑えつつ大電力をパルスで投入し、10^13cm^-3以上の高密度プラズマの生成を実現した。また、炭素成膜を行い、SP3とSP2構造の混在を確認、さらに短パルス・高電圧とすることで、これまでの報告に対して、SP3構造の高含有が確認された。今年度は、コイルで磁場を発生させてプラズマを生成するICPのバーストパルス駆動システムを開発し、ICPでも10^13cm^-3以上の高密度プラズマを実現した。マグネトロンスパッタ用に炭素ターゲットを用い、一般の報告に対して、大幅に早いレートのカーボン膜体積を実現した。材料表面処理では、バリア放電プラズマジェットの並列駆動を実現し、大容量の表面処理を可能とした。お互いのジェットが干渉しない条件を実験的に明らかにし、加えてマルチ動作を可能とするパルス同期制御システムをPICベースで開発した。それにより改質の速度が上がること、親水基の付与が可能になることなどが明らかになった。低気圧領域でRF電源を用いたICPプラズマを用いた推力の計測より、発散磁場配位を用いることで、比推力を高められること、磁気プローブを用いた計測より、プラズマのデタッチメントに適した配位が存在することなどの知見が得られた。
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Research Products
(14 results)