2014 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒電子ビームによる相対論的レーザープラズマ相互作用の超高速観測
Project/Area Number |
24540537
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
時田 茂樹 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 講師 (20456825)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レーザープラズマ / テラヘルツ / サブミリ波 / 超高速 / 高強度レーザー / レーザー加速 / 電子ビーム |
Outline of Annual Research Achievements |
高強度超短パルスレーザーを固体へ照射した際に生じるレーザーと高密度プラズマとの相互作用は、現代のプラズマ物理分野の主要な研究課題の一つになっており、各国の物理・工学系研究施設で実験的・理論的研究が進められている。我々は2010年頃に、レーザー加速した電子ビームを磁気パルス圧縮器により時間的に圧縮する超短パルス電子ビーム発生法を完成させ、パルス幅約500fsの超短パルス電子ビームを得ることに成功している。この独創技術をーザーと高密度プラズマとの相互作用の超高速現象観測へ世界に先駆けて応用し、実験プラズマ物理の新たな可能性を拓くことが本研究の目的である。 昨年までに、高強度レーザーを金属ワイヤーに照射した際に生じる強い電場及び磁場の時間空間分解測定と、数値シミュレーションによる理論的裏付けを行った。実験及びシミュレーションの結果から、レーザー光のエネルギーが非常に効率よくサブミリ波領域の表面電磁波へと変換できることを実証できた。 本年度は、高強度レーザーを金属ワイヤーに照射した際に生じる表面電磁波の特徴を更に詳細に調べるため、電気光学効果を利用した電場の時空間分解測定を行った。この研究成果は、学術の面において高強度レーザーと固体表面との相互作用に関する新しい知見を与えるとともに、レーザー光により発生させた高強度テラヘルツ表面波の応用の可能性を示唆するものである。
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