2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24550045
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| Research Institution | Shizuoka University |
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Principal Investigator |
高橋 雅樹 静岡大学, 工学研究科, 准教授 (30313935)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
依田 秀実 静岡大学, 工学研究科, 教授 (20201072)
仙石 哲也 静岡大学, 工学研究科, 助教 (70451680)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | アントラセン / ルテニウム錯体 / 逆ミセル / アップコンバージョン |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度までに明らかにした逆ミセル会合体のジフェニルアントラセン（ＤＰＡ）エミッターに対するアップコンバージョン増感機能に着目し、様々なアントラセン誘導体をエミッターとして利用したアップコンバージョン系の光機能性について検討を行った。アントラセン置換型両親媒性ルテニウム増感剤と相溶性が高いと考えられる両親媒性アントラセンをエミッターとした場合、明確なアップコンパ－ジョン特性を示したのに対し、両親媒性構造を持たないアントラセンエミッターでは、この特性をほとんど示さなかった。さらに、増感剤をアントラセン無置換型両親媒性ルテニウム錯体とした場合についても、両親媒性アントラセンをエミッターとしてもアップコンバージョン特性は示さなかった。以上の結果から、上記アップコンバージョン機能は、混合型逆ミセルの内核に位置したルテニウム錯体部からの三重項エネルギーが、分子内に置換したアントラセンもしくは逆ミセル内に入り込んだ両親媒性アントラセンを経由し、逆ミセル会合体外部に存在するアントラセンエミッターへと移動後、三重項－三重項消滅を起こしアントラセン励起一重項状態を生ずることで発現したことが明らかとなった。この知見から、アップコンバージョン増感機能を示さなかったアントラセン無置換型両親媒性ルテニウム錯体を用いた場合でも、過剰量の両親媒性アントラセンもしくは一定量の両親媒性アントラセンにＤＰＡを加えることによって、混合型逆ミセル会合体と会合体外部のアントラセンエミッターとの複合分子系を調製することが可能であり、これによりアップコンバージョンの機能発現を確認することができた。
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