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2012 Fiscal Year Research-status Report

金属ストロンチウムを利用した還元的極性変換による新しい活性種の創製とその応用

Research Project

Project/Area Number 24550056
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

三好 徳和  徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (40219829)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords合成有機化学 / ストロンチウム / 還元的極性変換 / メタラサイクル
Research Abstract

先ず、金属(ストロンチウム)の特性を生かした共役ジエンを用いる還元的メタラサイクル中間体の生成と、この中間体に対する二酸化炭素(CO2)を用いる固定化反応を検討した。1,4-Diphenyl-1,3-butadieneを過剰のストロンチウムを用いることにより還元的メタラサイクル中間体の生成が可能なことは既に見出しているが、その詳細を検討し、より円滑に生成させる手法を見出した。その結果を基に研究を進め二酸化炭素の炭素源化を検討した。二酸化炭素との反応をチューニングしたところ、収率の向上と選択性の向上が見られた(収率62%,選択性76:24 → 収率77%,選択性83:17)。
さらにこの中間体に対する二酸化炭素(CO2)等価体である炭酸ジメチルとの反応を検討した。これは二酸化炭素等価体の炭素源化であると共に、環形成とそれに続く異性化を行うことができればcyclopentenone誘導体を得ることができ、ビルディングブロックとして有用と考えている。検討の結果、還元的メタラサイクル中間体への付加体を20%の収率で、さらに、もう一歩反応が進行し、望むcyclopentenone誘導体を20%の収率で得ることができた。また、この共役ジエンを用いた還元的メタラサイクル中間体の応用として、炭酸エステルと反応したことにより、安息香酸エステルとの反応を試みたところ、環化生成物を得ることに成功した。今後これらの収率向上が課題である。
また、α,β-不飽和ケトンから還元的メタラサイクル中間体の生成を検討している際、アゾベンゼンから簡便且つ収率良く還元的ジアミド(加水分解後はヒドラジン)を生成する手法を見出すと共に、アゾベンゼンへの求核反応を開発することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

上記に記載したように、金属(ストロンチウム)の特性を生かした共役ジエンを用いる還元的メタラサイクル中間体の生成と、この中間体に対する二酸化炭素(CO2)を用いる固定化反応を検討し、反応をチューニングしたところ、収率の向上と選択性の向上が見られた(収率62%,選択性76:24 → 収率77%,選択性83:17)。
また、この中間体に対する二酸化炭素(CO2)等価体である炭酸ジメチルとの反応を検討した。検討の結果、還元的メタラサイクル中間体への付加体を20%の収率で、さらに、もう一歩反応が進行し、望むcyclopentenone誘導体を20%の収率で得ることができた。また、こ安息香酸エステルとの反応を試みたところ、環化生成物を得ることに成功した。
さらに、申請書に記載したα,β-不飽和ケトンから還元的メタラサイクル中間体の生成は、現在のところ未だ達成できていないが、アゾベンゼンから簡便且つ収率良く還元的ジアミド(加水分解後はヒドラジン)を生成する手法を見出すと共に、アゾベンゼンへの求核反応を開発することができた。これらの反応は、アゾベンゼンと金属ストロンチウムを用いる反応であるが、反応手順を変えることにより、アゾベンゼンを求核種或いは求電子種どちらにもできる、極めて特殊な手法を見出すことができたことは、本課題にとって非常に有用であると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

上記に記載したように、金属(ストロンチウム)の特性を生かした共役ジエンを用いる還元的メタラサイクル中間体の生成と、この中間体に対するCO2及びCO2等価体である炭酸ジメチルを用いる固定化反応を検討した。一定の結果が得られたが、論文とするにはもう少しの、汎用性が必要と考えられるのでこれを検討する。
また、申請書に記載したα,β-不飽和ケトンから還元的メタラサイクル中間体の生成は、現在のところ未だ達成できていない。この対策としては、還元的メタラサイクル中間体生成としては、上記共役ジエンでの知見に、新たに見出したアゾベンゼンの反応を精査することにより、解決法が見出せると考えている。
さらに、金属ストロンチウムを用いる、アゾベンゼンへの求核反応を開発することができた。上記にも述べたように、この反応は反応手順を変えることにより、アゾベンゼンを求核種或いは求電子種どちらにも用いることができる。このことは、極めて特殊な手法であると言える。そこで、この汎用性を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

繰越額である19,648円は既に執行を終え4月に支払いが完了している。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] Grignard試薬を凌駕する金属ストロンチウムを用いたエステルのジアルキル化反応の開発とその応用2013

    • Author(s)
      山口祐佳、他
    • Organizer
      日本化学会第93春季年会
    • Place of Presentation
      立命館大学(滋賀県)
    • Year and Date
      20130322-20130325
  • [Presentation] Srを用いるエステル化反応の開発とその応用2012

    • Author(s)
      宮崎泰彰、他
    • Organizer
      2012年日本化学会西日本大会
    • Place of Presentation
      佐賀大学(佐賀県)
    • Year and Date
      20121110-20121111
  • [Presentation] 金属Srを用いるGrignard試薬を凌駕するエステルのジアルキル化反応の開発とその応用2012

    • Author(s)
      三好徳和,他
    • Organizer
      第59回有機金属討論会
    • Place of Presentation
      大阪大学(大阪府)
    • Year and Date
      20120913-20120915

URL: 

Published: 2014-07-24  

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