2014 Fiscal Year Annual Research Report
短波長光を活用した次世代SPRイメージング技術の創製と単一細胞解析への応用
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24550094
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
鈴木 正康 富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (70226554)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | バイオセンサ / 免疫センサ / 表面プラズモン共鳴 / 計測工学 / 生物・生体工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
25年度に引き続き、光源波長の差異が2次元SPR画像に与える影響について検討した。26年度は特にSPRセンサ膜の金属の種類によって、光源波長依存性がどのように異なるかを505~940nmの6種の高輝度LED光源で詳細に調べた。金、銀、アルミニウムで比較したところ、金は505nmではSPR測定が出来ず、長波長ではアルミニウムが最も高い感度を示した。一方、解像度(SPR画像の鮮明さ)は波長660nmの光源で最大となり高い方から銀、アルミニウム、金の順であった。浸透深さについては短波長の光源ではアルミニウムの浸透深さが他の金属薄膜より長かった。しかし長波長では逆に金、銀の方が長くなった。 以上25,26年度に得られた2次元SPR画像の光源波長依存性の成果をもとに、SPR特性が異なる2種類の波長で得られた2つのSPR画像の差や比を画像演算で算出して新たな合成画像を作成し、それをもとに測定を行う2波長合成画像法について検討した。その結果、以下の問題点が明らかとなった。光源波長が異なると共鳴吸収が最大となるSPR角も変化する。そのためSPR画像取得時の、センサ基板と冷却CCDカメラとのなす角も異なることとなる。そのため得られるSPR画像の歪み具合が大きく異なる結果となった。したがって異なる光源波長のSPR画像の画像演算を行うには両画像の歪みの程度を補正して画像をあわせる必要があることがわかった。また画像の明るさや鮮明さも光源波長により大きく異なることから、それについても補正が必要である事が明らかとなった。今後、2波長合成画像法の実現に向けて、より高精度な画像補正技術の開発を遂行していく。
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