2014 Fiscal Year Annual Research Report
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24550126
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山田 陽一 独立行政法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 副チームリーダー (50317723)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノ粒子触媒 / 合金触媒 / カップリング反応 / 水素化反応 / 酸化反応 / アセタール化反応 / マイクロリアクター / 触媒膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
コバルト-パラジウム合金型ナノ粒子触媒の開発を行った.この触媒は酸素を再酸化剤としたアルコールの酸化に有効であることを見出し,対応するカルボニル化合物を高い収率で得ることができた.本触媒は磁石による外部磁力により回収が可能であり,再利用性のある触媒であることを見出した. また,ニッケル-ルテニウム-白金-金の4種からなる複合金属合金ナノ粒子触媒の開発を行った.この触媒は官能基を有するアルケンの水素化反応に有効であり,対応するアルカンを高い収率で与えた.興味深いことに,ニッケル-ルテニウム-白金-金のいずれか1種類,2種類,3種類からなるナノ粒子では本反応がほとんど進行しないという結果が得られた.4種類の金属が相乗的に機能し本反応の触媒となったことが明らかになった. さらに高分子イミダゾールとパラジウムから調製される不溶性超分子触媒は,アリル位アリール化,鈴木―宮浦反応のみならず,溝呂木-ヘック反応において一般性があることが判った.すなわち,ヨウ化アリールを基質のするのみならず,反応性の低い臭化アリール,さらに官能基を有する塩化アリールを基質とした場合でも効率的に反応が進行し,対応するカップリング生成物を高い収率であたえることを見出した.この触媒の構造解析をXAFS, FIR, ラマンなどを用いて行った結果,シス-二塩化パラジウムビスイミダゾールの局所構造を有することが判った.さらに温度依存による触媒の構造変化を明らかにした. マイクロリアクターの層流界面に高分子酸触媒を調製した.このマイクロデバイスはカルボニル化合物のアセタール化反応に有効であり,1分以内に反応が完結し,対応するアセタールを与えることを見出した.
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Research Products
(16 results)