2013 Fiscal Year Research-status Report
垂直細孔配列メソ多孔体膜付着グラフェンナノ複合体/複合膜の創製
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24550170
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
王 正明 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境管理技術研究部門, 上級主任研究員 (10356610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 史織 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境管理技術研究部門, 主任研究員 (20435770)
吉澤 徳子 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 研究グループ長 (10358327)
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Keywords | グラフェン / シリカ / 規則性メソポア / サンドイッチ複合構造 |
Research Abstract |
今年度において主に研究項目「合成手法の確立」に従事した。この研究項目においてメソポアのサイズ制御、PMS膜の厚み制御などを主たる目標とした。長鎖アルキル四級アンモニウム界面活性剤の鎖長を変化する(アルキル基の炭素数を変化する)ことによりメソポアのサイズ制御が可能であることが明らかとなった。反応温度、時間、組成比などの諸条件の中、反応時間が主にPMS膜の厚みに影響を与え、反応温度が3時間から1週間を変えることにより、膜厚が12nmから40nmまで制御可能であることが分かった。このように複合体の構造解析と共に垂直ポア配列が実現できる最適条件を探り出すことができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
他の研究エーフォートと兼ねて研究活動を進行しているが、当該研究について計画通りに実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度において去年度研究成果を鑑みてポアサイズ制御の最適条件を更に確定する上で、研究項目「膜形成手法の確立」を推進する。異なる鎖長の界面活性剤の混合ミセルを適用することによりメソポアサイズを制御する。膜形成手法の確立として、まずは基板上にグラフェン層の被覆膜を作れるように、スピンコーテイングなどの手法を検討する。ここで、異なるタイプの基板を用い、基板の前処理条件、GOの溶液濃度などを検討し、基板上に広範囲にわたり均一に膜形成できる最適条件を決定する。また、GO溶液濃度や反復コーテイングなどの方法によりGOの厚みを制御する。次いで、グラフェンコーテイング基板上に界面活性剤と有機シリカ源の混合溶液を滴下し、直接スピニング、板挟み成長法を適用して、或いは基板を粉末合成溶液中に浸入することにより、グラフェン上に垂直ポア配列PMM膜を成長させる。ここでも組成比や反応温度・時間などを検討し最適な条件を探る。また、得られたグラフェン・垂直ポア配列PMM複合膜の電気伝導性などの物性解析も行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
雇用予定の研究補助員の雇用費用の大部分は他の予算で賄うことができたために、次年度使用額が生じた。 研究協力員の雇用費用、解析装置の作製・改修費用、構造解析ソフトウエアの購入費用などに使用する計画
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