2014 Fiscal Year Annual Research Report
TiO2系透明電極/TiO2ナノロッド全酸化チタン電極:色素増感太陽電池への応用
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24550216
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
山田 直臣 中部大学, 工学部, 准教授 (50398575)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | TiO2ナノロッド / 色素増感型太陽電池 / NbドープTiO2透明導電膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、NbドープTiO2(TNO)透明電極上へTiO2ナノロッド群を成長させて色素増感型太陽電池(DSSC)用の全酸化チタン光電極を実現することである。本研究では、(1)チタニウムブトキシドを原料に用いた水熱合成法と(2)塩化チタンの加水分解を用いた2段階成長法の2つによってTiO2ナノロッド群を成長させることに取組んだ。 (1)の方法では、a軸配向した単結晶のルチル型TiO2ナノロッド群(R-TiO2-NRs)が成長し,(2)では、多結晶のアナターゼ型TiO2ナノロッド群(A-TiO2-NRs)が成長することがわかった。 R-TiO2-NRs/TNO光電極をDSSCに用いた場合には、太陽電池として動作するものの,その変換効率はたかだか0.53%(短絡電流密度 Jsc = 1.78 mA cm-2,開放電圧Voc = 0.65 V,曲線因子 FF = 0.49)しか得られなかったが, A-TiO2-NRs/TNO光電極を用いた場合には,Jscが約2倍に向上し,変換効率が1.18%(Jsc = 3.19 mA cm-2,Voc = 0.75 V,FF = 0.49)まで向上した。A-TiO2-NRsで大きなJscが得られた理由は,ルチル型に比べてアナターゼ型は電子の移動度が大きいことが原因であると推察される。 最終年度には、A-TiO2-NRs/TNO光電極の作製パラメータの最適化を実施した。その結果,A-TiO2-NRsの均一化,表面処理により,変換効率を3.5%(Jsc = 9.25 mA cm-2,Voc = 0.73 V,FF = 0.53)まで高められた。a軸配向したA-TiO2-NRsを成長させることもできた。しかし,NRの径が太く,十分な表面積が得られなかったため,DSSC化した時に高い変換効率を得ることができなかった。径の細いa軸配向したA-TiO2-NRsが作製できれば,より一層の高効率化が期待できる。
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Research Products
(4 results)