2014 Fiscal Year Annual Research Report
究極の分離膜としての無欠陥超薄膜創製を目指した可溶性2次元ポリマー1分子膜の合成
Project/Area Number |
24550223
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
垣花 百合子 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (90592014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 俊樹 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80212372)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分離膜 / 2次元 / 可溶性 / 分子膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、従来には存在していない、より高度な機能と自己支持性を有する超薄膜の開発を目指して、考えうるもっとも薄い厚み(=原子の厚み=数オングストローム、サブナノメーター)を持ち(=最超薄膜)、かつ欠陥を持たない膜(=無欠陥膜)を得るために、2次元(シート)ポリマー合成法を開発し、このポリマー1分子からなり、ある程度の面積を持つ最超薄膜(巨大1分子膜)の創製を実現することである。ここで特に問題となるのは2次元(シート)ポリマーのその構造が平面であるがゆえの低い可溶性あるいは不溶性である。このことは成型そのものを困難とする。本研究では以下の3つのアプローチで2次元(シート)ポリマー合成に挑戦した。1)シリコーンラダーポリマーの前駆体として、超分子ラダーポリマーを用いる。2)2次元ポリマーの前駆体モノマーとして、C3対称の3官能性化合物を膜表面で反応させる。3)2次元ポリマーの前駆体ポリマーとして、C3対称の3官能性化合物等価体と見なせる光分解性のらせんポリマーのカラムナー結晶を用いる。これらにより不完全ではあるが、また、単離もされておらずキャラクタリゼーションが完成していないが、考えうるもっとも薄い厚み(=原子の厚み=数オングストローム、サブナノメーター)(=最超薄膜)の膜の部分構造を得ることができたと考えている。またこのポリマーを複合膜化しその気体分離性を一部調べることができた。
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