2013 Fiscal Year Research-status Report
ハイブリッド型モノリスカラムリアクターの創製と応用
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24550227
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Research Institution | 地方独立行政法人大阪市立工業研究所 |
Principal Investigator |
松川 公洋 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 電子材料研究部, 研究部長 (90416321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御田村 紘志 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 電子材料研究部, 研究員 (90437054)
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Keywords | モノリス / エポキシ樹脂 / パラジウムナノ粒子 / フロー有機合成 / 鈴木カップリング / 共連続多孔体 |
Research Abstract |
エポキシモノリス多孔体はスピノーダル分解で形成され、それらをカラム内で作製し、モノリス表面にパラジウム触媒を担持することで、グリーン・サスティナブルケミストリーの実践可能なフロー有機合成用カラムリアクターとして活用できる。モノリスカラム内でのパラジウム触媒反応の適用を調べる為に、Heck反応、鈴木カップリング反応の進行を確認している。今年度は、鈴木カップリング反応の条件の最適化に注力した。鈴木カップリング反応に使用する塩基種を検討したところ、炭酸カリウムが好ましい事が分かった。さらに、モノリスリアクター内壁に担持されたパラジウムナノ粒子のトリフェニルホスフィンによる配位子処理を検討したところ、未処理のリアクターに比べて、反応性に非常に大きな差異が認められた。配位子処理を施したカラムリアクターでは転化率100%で鈴木カップリング反応が進行した。また、高耐久性カラムリアクターの作製に向けて、シリカナノ粒子を含んだエポキシモノリスの作製についても検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パラジウムナノ粒子を坦持したエポキシモノリスを鈴木カップリングのフロー有機合成への適用を検討した。パラジウム触媒反応として、最も有用性が大きい反応のひとつが鈴木カップリング反応であり、それら反応条件の最適化を図れた事はフロー有機合成の分野での意義が大きい。実用化に向けた実証が得られたので、研究目的のひとつは達成できたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
Heck反応、鈴木カップリング反応については、カラムリアクターで反応が進行することがわかったので、水添反応を検討する。水添反応は、本来今年度の研究内容に上げていたが、鈴木カップリング反応を重要課題としたため、あまり進行しなかった。よって、今後はオンラインの水添反応を再度検討する。また、シリカナノ粒子を充填したハイブリッド型のエポキシモノリスを作製し、モノリスリアクターの耐久性や耐熱性を調べ、高性能化への展開を図る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会出張を次年度に繰り越したため 旅費として使用する
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