2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24550237
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
渡辺 友亮 明治大学, 理工学部, 教授 (30345392)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アンモノサーマル / LED用蛍光体 / 窒化物 / 酸窒化物 / SrAlSiN3 / CaAlSiN3 / 光触媒 / 高圧合成 |
Research Abstract |
本年度は、(1)現有の高圧アンモノサーマル装置を使用した窒化物蛍光体の合成とその評価、(2)新規の高圧アンモノサーマル装置設計、を行った。 (1)については白色LED照明用赤色蛍光体として期待されるユーロピウムを賦活したSrAlSiN3を対象として、従来の固相合成法および我々のアンモノサーマル法によりそれぞれ合成し、物性の比較を行った。いずれの方法でもEu:SrAlSiN3を合成することができたが、アンモノサーマル法による試料は固相法のそれと比較して十分な輝度を有していなかった。各種分析結果を検討した結果、合成されたEu:SrAlSiN3結晶中のSr量が化学量論と比較してかなり少ないことがわかった。アンモノサーマル法による合成に際しては、溶媒への反応物質の溶解度を高める目的でNaNH2を反応系に共存させていたが、その結果生成物中にNaが取り込まれていることが示唆された。現在この系についてはNaの共存に対する対応策を検討している。 (2)については既存のアンモノサーマル反応装置の改良に主眼を置いた。既存の装置は、アンモニアが存在している範囲の温度が一定ではないために各部分でのアンモニアの濃度や状態に相違があると考えられ、その結果アンモノサーマル反応が非常に複雑な現象を伴った反応となり、反応条件の最適化を困難にしていたと考えられる。ここでは、まずはじめに低温部分の最小化を行った装置設計を行ったので、今後実機にて試験をする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に従っておおむね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の研究費は当初の研究費使用予定よりも少ない支出ですみ、次年度への繰越金が出た。この理由は、比較的高額な純金属試薬がほかの研究費にて購入した物と共用することができたことが主に挙げられる。このことから40万円ほどの余剰金が出た。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在使用中の金属合金粉砕用ミルの消耗が当初の予想よりかなり早く進行することがわかったため、次年度の経費ではこの本体購入と定期交換部品の購入に充てたい。
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Research Products
(8 results)