2013 Fiscal Year Research-status Report
金属酸化物表面修飾による酸化チタンバンドエネルギー微調節および強吸着サイトの創出
Project/Area Number |
24550239
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
多田 弘明 近畿大学, 理工学部, 教授 (60298990)
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Keywords | 光触媒 |
Research Abstract |
化学吸着‐熱処理サイクル(CCC)法を用いて、酸化マンガンクラスター、酸化コバルトクラスターおよび酸化銅クラスター表面修飾酸化チタンを合成し、各種キャラクタリゼーションおよび(光・熱)触媒活性評価を行った。さらに、モデルクラスター系に対する密度汎関数理論(DFT)計算を行った。 1.酸化マンガンクラスター表面修飾系(Mn2O3/TiO2):①Mn(acac)3を前駆体としたCCC法を用いてMn2O3/TiO2を合成した。②各種分光法を用いてMn2O3/TiO2のキャラクタリゼーションを行った。③2-ナフトール(モデル有害有機物)分解に対する熱・光触媒活性を調べた結果、Mn2O3クラスター表面修飾によって光触媒活性は低下するのに対して、非常に高い熱触媒活性が発現することを明らかにした。④本研究成果を学術雑誌に公表した。 2.酸化コバルトクラスター表面修飾系(Co2O3/TiO2):①前駆体としてCo(acac)2(H2O)2を用いたCCC法によりCo2O3/TiO2を合成した。②各種分光法および電気化学測定によってCo2O3/TiO2のキャラクタリゼーションを行った。③2-ナフトール分解に対して、高い可視光活性と熱触媒活性を発現することを明らかにした。④実験およびDFT計算により、可視光活性の基本的な発現メカニズムを明らかにした。⑤本研究成果を学術雑誌に公表した。 3.酸化銅表面修飾系(CuO/TiO2):①Cu(acac)2を原料としたCCC法を用いてCuO/TiO2を合成した。②各種分光法および電気化学測定によりCuO/TiO2のキャラクタリゼーションを行った。③CuO表面修飾に伴って2-ナフトール分解に対する光および熱触媒活性が増大することを見出した。④実験およびDFT計算により、光触媒活性の向上の原因を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
Co2O3/TiO2系が、有害有機物分解に対して高い可視光活性および熱触媒活性を合わせ持つことを見出し、これが理想的な環境触媒になることを示した。さらに、実験および理論計算結果に基づいて、Co2O3クラスター表面修飾の基本的な作用メカニズムを明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
酸化バナジウムクラスター表面修飾酸化チタンの熱・光触媒活性データを追加することにより、第一遷移金属酸化物クラスター表面修飾酸化チタンの熱・光触媒活性の比較・検討を行う。さらに、分光学データ、電気化学データおよび密度汎関数理論計算結果に基づいて、光触媒活性および熱触媒活性の支配因子を明らかにする。
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[Journal Article] Bifunctionality of Rh Modifier on TiO and Working Mechanism of Rh/TiO Photocatalyst under Irradiation of Visible-Light2013
Author(s)
Sho Kitano, Naoya Murakami, Teruhisa Ohno, Yasufumi Mitani, Yoshio Nosaka, Hiroyuki Asakura, Kentara Teramura, Tsunehiro Tanakia, Hiroaki Tada, Keiji Hashimoto, Hiroshi Kominami
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Journal Title
J. Phys. Chem. C
Volume: 117
Pages: 11008-11016
DOI
Peer Reviewed
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