2013 Fiscal Year Research-status Report
空中駆動可能なナノカーボン・高分子アクチュエータの開発と応答メカニズム解明
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24550264
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
寺澤 直弘 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (10357543)
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Keywords | 高分子アクチュエータ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、これまでの単層カーボンナノチューブ(SWCNT)アクチュエータ素子より、価格、汎用性の観点から有利であるが、性能面ではるかに劣っている多層カーボンナノチューブ(MWCNT)またはカーボンブラック(CB)/イオン液体(IL)/ベースポリマー(BP)ゲルアクチュエータの高機能化のために、電池の特長を電気化学デバイスであるアクチュエータに適用し、IL、BP、キャパシター機能や応答性能を向上させる金属酸化物、アルカリ金属イオン(Li)等及び手法(メソポーラス等)に注目し、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、SWCNTをはるかに凌ぐ、優れたアクチュエータ素子を開発し、また高機能化の方針を示した。 具体的には、 a)MMWCNT or CB/IL/BPゲルアクチュエータの高機能化のために、キャパシター機能や応答性能を向上させる手法(メソポーラス)に注目し、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。b)アルカリ金属イオン(Li)含有させることにより、大きいキャパシタンスを示し、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。c)これまでの結果で得られた、BP-ILゲル、アクチュエータ素子電気化学的データを中心として、ILの導電率や粘度、融点等の基礎物性、ILのサイズや解離度及び我々のグループで開発した等価回路解析を用いて、応答メカニズムについて考察して、アクチュエータ素子の高機能化の方針を示した。 これらの結果、論文発表5報(内1報は投稿中)、招待講演(国際)2件、口頭発表(国際)1件、口頭発表(国内)2件、特許申請1件の成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多層カーボンナノチューブ(MWCNT)またはカーボンブラック(CB)/イオン液体(IL)/ベースポリマー(BP)ゲルアクチュエータの高機能化のために、電池の特長を電気化学デバイスであるアクチュエータに適用し、IL、BP、キャパシター機能や応答性能を向上させる金属酸化物、アルカリ金属イオン(Li)等及び手法(メソポーラス等)に注目し、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、SWCNTをはるかに凌ぐ、優れたアクチュエータ素子を開発した。 さらに、これまでの結果で得られた、BP-ILゲル、アクチュエータ素子電気化学的データを中心として、ILの導電率や粘度、融点等の基礎物性、ILのサイズや解離度及び我々のグループで開発した等価回路解析を用いて考察し、応答メカニズムについて考察して、アクチュエータ素子の高機能化の方針を示した。 上記の結果、平成25年度計画はほぼ達成でき、論文発表5報(内1報は投稿中)、招待講演(国際)2件、口頭発表(国際)1件、口頭発表(国内)2件、特許申請1件の成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)平成24年度及び平成25年度の研究おいて注目した、ナノカーボン(MWCNT or CB)、金属酸化物、アルカリ金属イオン、BP(PVdF、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド等)、IL(アミド系、ボレート系、シアノイミド系等)について、結果を総合し、各ファクターにおける、ベストの化合物及び素子のSWCNT:IL:BPの組成比を探索する。 2)BP-ILゲル、アクチュエータ素子のインピーダンス測定・解析等を行うことにより素子の等価回路を推測し、電解質及び電極層中のイオン移動について検討する。さらに我々のグループで開発した等価回路解析とBP-ILゲルアクチュエータ素子のキャパシタンス測定結果を併せて考慮することにより、電解質層及び電極層中におけるイオン移動の速さを評価し、応答メカニズムを解明して、アクチュエータ素子の高機能化の方針を示す。 3)上記の結果より、BP-ILゲル及びアクチュエータ素子を総合的に検討し、タッチパネルや人工筋肉材料等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す、SWCNTをはるかに凌ぐ性能を持つ、アクチュエータ素子を開発する設計指針を示す。 以上の得られた結果をとりまとめ、学会、国際会議、論文等で成果発表を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
成果が順調に出ており、成果発表に力を入れたため、旅費及びその他(論文作成費等)が増加し、物品費が減少した。その結果、使用予定額との差が出た。 前年度未使用分は成果が出ているので、旅費に使用する。また、本年度分は予定通り、アクチュエータ素子作製のための、消耗品(薬品、実験器具)、成果発表用の旅費及びその他(論文作成費等)に使用する。
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Research Products
(10 results)