2014 Fiscal Year Research-status Report
空中駆動可能なナノカーボン・高分子アクチュエータの開発と応答メカニズム解明
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24550264
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
寺澤 直弘 独立行政法人産業技術総合研究所, 無機機能材料研究部門, 主任研究員 (10357543)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高分子アクチュエータ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、これまでの単層カーボンナノチューブ(SWCNT)アクチュエータ素子より、価格、汎用性の観点から有利であるが、性能面ではるかに劣っている多層カーボンナノチューブ(VGCF)またはカーボンブラック(CB)/イオン液体(IL)/ベースポリマー(BP)ゲルアクチュエータの高機能化のために、電池の特長を電気化学デバイスである、アクチュエータに適用し、IL、BP、キャパシター機能や応答性能を向上させる金属酸化物(ルテニウム(Ni)等)に注目し、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す等の、SWCNTをはるかに凌ぐ、優れたアクチュエータ素子を開発する。また電気化学的手法等を用いて、素子の応答メカニズムを解明し、タッチパネルや人工筋肉材料等に適用可能な、これまでの常識を覆す、画期的なアクチュエータを開発し、また高機能化の方針を示した。
具体的にはこれまでに開発した、VGCF or CB/IL/BPゲルアクチュエータの高機能化のために、キャパシター機能や応答性能を向上させる手法(金属酸化物)に注目し、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。また、BP(PVdF、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド等)に注目して、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。最後に我々のグループで開発した等価回路解析とBP-ILゲルアクチュエータ素子のキャパシタンス測定結果を併せて考慮することにより、電解質層及び電極層中におけるイオン移動の速さを評価し、応答メカニズムを解明して、アクチュエータ素子の高機能化の方針をした。
これらの結果、論文発表4報、招待講演(国際)1件、依頼講演1件、口頭発表(国際)3件の成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに開発した、MWCNT or CB/IL/BPゲルアクチュエータの高機能化のために、キャパシター機能や応答性能を向上させる手法(金属酸化物)に注目し、大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。 また、BP(PVdF、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド等)に注目してついて大きな曲げや発生力を示す等の、優れた素子を開発した。 最後に我々のグループで開発した等価回路解析とBP-ILゲルアクチュエータ素子のキャパシタンス測定結果を併せて考慮することにより、電解質層及び電極層中におけるイオン移動の速さを評価し、応答メカニズムを解明して、アクチュエータ素子の高機能化の方針をした。 これらの結果、論文発表4報、招待講演1件、依頼講演1件、口頭発表(国際)3件の成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)BP-ILゲル、アクチュエータ素子のインピーダンス測定・解析等を行うことにより素子の等価回路を推測し、電解質及び電極層中のイオン移動について検討する。さらに我々のグループで開発した等価回路解析とBP-ILゲルアクチュエータ素子のキャパシタンス測定結果を併せて考慮することにより、電解質層及び電極層中におけるイオン移動の速さを評価し、応答メカニズムを解明して、アクチュエータ素子の高機能化の方針を示す。
2)上記の結果より、BP-ILゲル及びアクチュエータ素子を総合的に検討し、タッチパネルや人工筋肉材料等のアクチュエータに適用可能な、応答速度に優れ、大きな曲げや発生力を示す、SWCNTをはるかに凌ぐ性能を持つ、アクチュエータ素子を開発する設計指針を示す。
以上の得られた結果をとりまとめ、論文、国際会議、学会等で成果発表を行う。
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Causes of Carryover |
成果が順調に出せており、成果成果発表に力を入れたため、旅費が多く、物品費が少なかった。その結果、使用予定額との差が出た。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度にあたるので、最後のまとめとしてのアクチュエータの機能評価に関する実験と成果発表をに行う予定である。
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Research Products
(8 results)