2014 Fiscal Year Annual Research Report
近接した半導体ナノ粒子間の相互作用メカニズムの解明と新規光機能性
Project/Area Number |
24560015
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金 大貴 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00295685)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 半導体ナノ粒子 / 積層構造 / 共鳴相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
半導体ナノ粒子間距離を1 nmの精度で制御した積層構造を作製し、半導体ナノ粒子間距離が異なる種々の試料の光物性を調べることにより、半導体ナノ粒子間の共鳴相互作用メカニズムを明らかにすることを目的に研究を行った。平成25年度までに、半導体ナノ粒子積層構造における層方向の共鳴相互作用の存在、さらには層間距離によって半導体間の共鳴相互作用を制御できることを明らかにした。平成26年度の大きな成果として、積層構造の作製に用いる半導体ナノ粒子溶液の濃度によって、半導体ナノ粒子積層構造における面内ナノ粒子密度、すなわち面内におけるナノ粒子間の平均距離を制御できることを明らかにした。さらには、面内ナノ粒子間距離が短くなるほど吸収エネルギーは低エネルギー側にシフトする振る舞いを観測し、面内におけるナノ粒子間の共鳴相互作用の存在を明らかにした。 種々の半導体ナノ粒子積層構造試料のX線構造解析の結果から、積層方向および面内方向のいずれに対しても半導体ナノ粒子が周期的に配列していることを明らかにした。すなわち半導体ナノ粒子の3次元配列構造の作製に成功した。また、共鳴相互作用エネルギーの半導体ナノ粒子間距離依存性を詳細に測定し、相互作用エネルギーが半導体ナノ粒子間距離に対し指数関数的に減衰することを見出した。この結果は共鳴相互作用の物理的期限が隣接する半導体ナノ粒子間において波動関数の結合(量子共鳴)に起因していることを明確に示している。
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Research Products
(12 results)